疲労と速度を考慮するとトレーニングが効果的に変わる #202

疲労と速度

 

 

トレーニングをしていて、1セット10回で行っていた場合、

1回目と10回目が同じ速度で動作がなされているなら、

 

負荷が軽いか、フォームが崩れています。

 

どちらも、トレーニングの原理である、

過負荷と特異性から外れる事になるので、トレーニング効果を得る事が見込めません。

疲労と速度の関係においては、疲労が溜まれば速度が落ちます。

 

これは何となくイメージ出来る事だと思います。

 

疲れているのに素早く動けるのは、考えにくいです。

(エネルギーを作る酵素が抑制されエネルギーが作りにくくなるので、動きに制限が起こります)

 

1回目と10回目で疲労度が同じはずがなく、そもそもトレーニングをしているので、ある程度の疲労は不可欠ですし、疲労するようにトレーニングをデザインしますから、

 

疲労していないのであれば、トレーニングの方法を再考する必要があります。

(速く身体を動かすトレーニングの場合は別です)

 

 

 

フォームを崩さない

 

 

トレーニングにおいてフォームを徹底するのは基本です。

 

ある程度の許容範囲はクライアントの目的やモチベーションなどの状況によりますが、

フォームを崩さず各セットを行うのがとても重要です。

 

個人的にも過去に経験がありますが、フォームを崩してトレーニングをすると、特にウェイトが重ければ、怪我の確率を高めます。

 

それもちょっとした差で起こります。

 

スクワットで少し骨盤が後傾しただけで腰を痛めるし、

ベンチプレスで肩が僅かに内旋しても肩を痛めます。

 

(それを見極めて適切に修正する事と、誰にでも等しく再現性高い指導が出来るかどうかが、パーソナルトレーナー、トレーニングコーチの腕の違いです。

今は情報がいくらでも手に入るので、トレーナーの知識レベルは高まっているだろうし、知らなくても調べればすぐに分かるので、

だいたい皆んな同じ事を言うし、知識での差別化は難しいです。

差を生むのは、経験値からの結果を出せるかどうかの状況に合わせた技術の使い方と洗練度だと思います。

なのでトレーナーの見極め方は、実際に受けてみるか、そのトレーナーの評判やクライアントの結果が確率高く出ているかを調べる事です。)

 

当然効果にも反映されて、これが特異性に関わります。

 

肩を外旋させたいのに内旋させるならば、真逆の動きをしているので、全く違う筋肉を鍛える事になりますから、

 

狙っている効果は得られません。

 

 

 

トレーニング効果を受け取る細胞を増やす

 

 

筋電図で筋肉の活動量を見ると、3セットするなら3セット目で活動量がピークを示します。

 

たくさんの筋繊維が働いていると言う事で、動作を繰り返して疲労が溜まってくると、筋肉がより多く使われるわけです。

 

身体を変えるにはホルモンの働きが不可欠で、トレーニング刺激によって生理反応を引き出して、ホルモン分泌を促進させます。

 

そのホルモンが働くには各細胞のホルモンをキャッチする受容器と結び付く事が必要です。

 

そしてその受容器を活性化させるには、その細胞に刺激を加えていないといけません。

 

なので、たくさんの筋繊維を使う毎が大事で、

疲労した中で筋肉の活動をさせる事がポイントとなります。

 

その時に、フォームが重要で、

疲労している時は、動きづらいからフォームを崩して異なる筋肉にバトンタッチして、身体を動かし続けようとしたくなりますが、

 

それでは、狙っている筋肉の細胞が活性化しませんから、

キツくてもフォームを保って、疲労があるから速度は遅くなって苦しい時間が長くなるけど、そこを踏ん張っていくから、

 

高いトレーニング効果を得られます。

 

トレーニングはどうしても苦しさを伴いますが、それを乗り切ると、

理想の身体が待っていますよ。

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