Contents
ゴブレットスクワット
スクワットのバリエーションの一つに、
ゴブレットスクワット
が、あります。
ケトルベルやダンベルなどを、身体の前で保持して行うスクワットです。
私(木島)も好きで、お客様の指導でもよく使うスクワットです。
身体の前方にウェイトがあるので、前後のバランスが取りやすく、足裏の接地で踵が離れにくい状態を作れますので、
足裏の荷重感覚を指導しやすいと感じています。
ただ、私(木島)のゴブレットスクワットは、一般的なものでは無く、独特な方法をとります。
それはウェイトを保持する位置なのですが、
通常は胸の前が多いと思います。
しかし、私の場合は、顔の前に位置させます。
理由は、
前鋸筋と僧帽筋下部、腹筋群を働かして、胸椎伸展・腰椎屈曲方向に可動させ、腹圧が抜けないポジションを保つ、
姿勢制御のトレーニングに位置付けているからです。
なので、プランクの延長線上のエクササイズとして行っています。
胸郭のポジション
なぜウェイトが顔の前に位置させるかというと、その位置に意味があるわけではなく、結果的にそうなるのですが、
肩甲骨を下げつつ、脇を軽く締めたまま肘を上方へ引き上げて、肘が上がらなくなる位置となると、
ウェイトが顔の前になる事が多いのです。
この上肢の使い方をすると、肩が引き下がり、肩甲骨が上方回旋して外方に移動し、
胸椎伸展した状態から、前鋸筋と外腹斜筋が活動されて、下位肋骨が閉じる胸郭のポジションとなります。
下位肋骨が閉じる事で腰椎伸展を防止して、骨盤と胸郭の位置関係が、腹圧の入りやすいポジショニングとなり、
体幹の安定性を高める事が可能となります。
肘の位置を保つ
このゴブレットスクワットのキーとなる動きが、
肘の位置です。
ウェイトを持って肘を上方に挙げていますから、重力と反対方向に力を発揮しています。
当然、疲労してきますので、力を上方に入れ続けなくては肘が下がってきます。
肘が下がれば、前述した筋肉達が緩みますので、姿勢を維持する事が出来なくなり、
姿勢を変えるエラーが起こります。
そうなると、トレーニング効果はなくなりますので、
肘の位置を保つ為に、上方に力を発揮し続ける事が、このトレーニングの最重要ポイントとなります。
三角筋前部、上腕三頭筋も鍛えられ、上肢から体幹のトレーニングとしても効果的です。
ちょっとしたアイデアで、トレーニング効果が変わっていくものですので、
一般的な概念に囚われずに、トレーニングをしてみると、新しい発見が生まれますよ。