教科書通りの身体ではない
トレーニングで効果を出すには、
自分の関節可動域ギリギリの範囲で、力をコントロール出来る負荷でフォームが崩れない量(回数×セット数)を行う事が重要だと考えています。
一言で言えば、
自分の出来る範囲で行いましょう。
という事です。
100人いたら100人、身体の状態は違います。
お手本とされる教科書通りの身体の方など、殆どいません。
立位体前屈で指が床に付かないような、股関節と背骨の可動性が低い方にスクワットをさせて、深くしゃがんでくださいと言っても、
背筋が伸びた安全なフォームを保つ事は難しいです。
この場合、スクワットをする為に、しゃがみ込める可動域を拡げるトレーニングをするのが先となります。
平行して、今の可動域に合わせたスクワットをする事でトレーニング効果を得ていきます。
なので、その可動域を獲得しないまま、教科書に載っているような深くしゃがみ込んだスクワットをしようとしても、失敗に終わります。
トレーニングを始める前に確認して認識しておく必要があるのは、
今の自分の柔軟性や筋力などの体力要素がどの程度なのかを把握しておく事です。
これを知らないと、
出来ない事をやろうとして効果が出ず、出来ない自分を責めてしまってトレーニングへのモチベーションが下がり、
トレーニングを辞めてしまう事になりかねません。
目的は移り変わる
当初の理想の身体と、今の理想の身体は違っていたりします。
未来の理想も。
生活が変われば理想も変わってくるからです。
各年代での価値観は違うし、仕事やプライベートの変化によっても身体に求める機能の優先度や重要度は変わります。
身体作り以外の生活にかかる時間によって、出来る事と出来ない事が分かれるので、
出来る事を確実に行なっていく事が大切です。
とにかく体脂肪の少ない筋肉質なカッコ良い身体になりたい!
と思うなら、トレーニングの時間を確保して、食事コントロールも細かく行う必要があり、
生活の変更による、それなりのストレスを受ける事となります。
健康な身体でありたいと思うなら、
運動×栄養×休養のバランスを考えて生活をするる必要があります。
(どんな身体作りでも必要ですが)
ストレスが大敵ですので、どんな生活を送りたいのかをまずは明確にイメージして、その生活スケジュールの無理ない範囲で、
トレーニングの時間確保とほどほどの強度・量で行い、睡眠時間は7〜8時間とり、栄養バランスの良い食事を摂る事を意識的に行います。
複合的に身体の事を考えて意識する事がたくさんあります。
このように、目的によって目指す身体は違い、時間と頭の使い方が変わります。
今の自分に適合させる
身体作りも、
どんな人生を過ごしていきたいか?
この中の一部にすぎません。
重要なピースではありますが、身体作りは手段ですから、身体作りから人生を考える事はなく、
どんな人生、どんな自分で在りたいか?
ここからのスタートであるはずです。
なので、今の自分にとって幸せな生活をするには、どんな身体である事が最適であるのかを導き出せば、
その身体でいる為の行動を設計すれば良いわけです。
もし、そのプランを進めるにあたって不具合が起きたとしても、
その状態に合わせれば修正可能です。
病気をしたり怪我をしたりして、身体に不自由が起こったとしても、
その身体の構造に対して出来る事を探し、伸びしろのある機能を向上させていけば、
自分だけのカスタマイズされた身体が手に入ります。
膝が悪ければ、膝が動く範囲でトレーニングをすれば良いし、股関節や足首の機能を高めて膝を補えば、生活で出来る事は増え苦痛も減ります。
身体は今の自分に適合させるようにトレーニングをすれば、出来る事を探して実現してくれます。
身体作りは、今の自分の理想と身体の状態に合わせて可能性を探っていけば、
必ず満足できる、目指すべき身体の答えが現れてくれますよ。