関節の役割を果たさせる事で動きやすさと痛みの緩和を得る #310

関節の役割の分類

 

腰痛や肩痛でお悩みの方がお越しになられた時、ストレッチを施しながら関節可動域をチェックしますが、

殆どのケースで可動域が狭くなっていたり、左右差があります。

 

問題の関節の可動域を拡げてあげれば、身体は動きやすくなり、痛みも緩和します。

 

では、どの関節が硬くなっているかと言うと、モビリティ関節に分類される大きく多方向に動く関節です。

モビリティ関節は動く事が求められますから、ここが硬くなり制限がかかると、他の関節でその動かす範囲を補わなくてはいけないので、

スタビリティ関節に分類される身体を安定させる関節までも動かなくてはいけなくなり、

 

仕事を余計に振られた関節は労働過多の状況になり、閾値を超えれば痛みを生じます。

 

ですから、モビリティ関節は可動域制限がないように、その周りの筋肉の柔軟性を高く保っておく必要があります。

 

動かない方向を探す

硬くなって動かないと言っても、大きく分けて、

全体的に可動域が狭い場合と、特定の方向の可動域が狭い場合の2通りがあります。

 

その動かない方向を探して、その度合いによって優先順位をつけ、

本来動くべき範囲に、なるべく近づけるようにストレッチをしていきます。

 

ここで改善しなくてはいけないのは、関節可動域なので、どこどこの筋肉を伸ばすといった発想ではありません。

 

お尻が硬いから、お尻の筋肉を伸ばすと考えてしまうと、

お尻の筋肉のストレッチとされるポーズを取るだけで終わってしまいます。

 

得たい結果は、動かない方向の関節可動域を拡げる事ですから、

筋肉へフォーカスするのではなく、動かしたい方向の関節可動域に注目します。

 

動くと安心感が得られる

解剖学を考慮して、関節可動域の差に着目しながらストレッチを施していくと、

関節は大きく動いていきます。

 

痛みを引き起こしているのは、ご自身の動かし方にある場合も多いのですが、

痛い記憶が残っているので、動かそうとすると身体は緊張して、

 

自分で痛みを誘発するように動かしてしまい、そのままではずっと痛みが続きますから、

その緊張を和らげる必要があります。

 

関節が大きく動き、動かしても痛くない事を体感すると、

痛みに対する不安感が消えて、過緊張がなくなり自然な動きで身体を動かすので、

 

痛みが緩和します。

 

痛みによって動きの制限があれば、動かさなくなるので、また身体は硬くなる。

 

この悪いサイクルを断ち切り、

痛みが和らぎ、身体がスムーズに動くので更に痛みが緩和するといった、

 

良いサイクルに変えるには、

モビリティ関節がその役割をきっちり果たせるように、可動域を確保する事が大切ですよ。

 

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