大腿筋膜張筋の張りを確認する
膝を胸に近づけてお尻をストレッチする時に、股関節の前面につまりや痛みを感じるケースがあります。
このような方は、腰が硬く腰椎を屈曲させるとカーブが出来ずに、腰椎全体が一枚の板のようになっている事が多いです。
なので、股関節を曲げて更に胸に近づけるようにした場合、通常骨盤-腰椎は丸まるのですがそれが出来ず、
股関節の屈曲角度120〜130度くらいまでしか曲がらないので、それ以上曲げようとすると股関節前面がつまるような感覚が生まれます。
また、腰が硬くなっている方の特徴として股関節屈筋が短くなり、骨盤-腰椎を前傾させる傾向があります。
その股関節屈筋の中でも、大腿筋膜張筋という骨盤の外側にある筋肉が硬くなっている事が殆どです。
大腿筋膜張筋は、上前腸骨棘から腸脛靱帯に入り込んでいるので、この筋肉が硬くなると足の外側全体も硬くなっています。
腸脛靱帯をリリースした時にかなり痛ければ、大腿筋膜張筋は硬くなっている事が予想できます。
この筋肉の機能は、股関節の屈曲・内旋・外転です。
腰が反って内股の方はこの筋肉が硬くなっていて、股関節のつまりを訴える事が多いと感じています。
股関節を外旋させる
骨盤-腰椎が前傾して内股の場合、股関節を曲げる時に、腰を横に曲げ膝を内側に倒しながら曲げる傾向があります。
右足だったら、右側屈しながら股関節内旋させて屈曲を行うという事です。
これは、自動他動問わずどちらでもこの傾向を示す事が多いです。
姿勢が上記の動きを誘発してしまうので、改善するには姿勢を変える必要があります。
腰が反っているのを丸める方向にさせたいのですが、股関節を外旋させながら屈曲させると股関節内で屈曲するスペースが出来るので股関節がつまる事なく曲がっていきます。
それにつられて、骨盤-腰椎も丸まっていきます。
そうなると、腰の側屈もなくなり腰の緊張も取れ、大腿筋膜張筋も緩むポジションになるので股関節のつまりがなくなります。
骨盤–腰椎の安定性
他動でストレッチをする時は、上記のように、股関節を外旋させながら曲げれば、股関節のつまりなく腰も丸まり、股関節と腰両方緩められるのですが、
これだけでは、股関節がつまる原因解決になりませんので、動かし方の矯正が必要です。
ポイントは、骨盤-腰椎の安定化。
そして、ストレッチと同じく股関節外旋。
息を吐いて、肋骨を下げると腰はフラットに骨盤はニュートラルになりますので、その状態を保つように腹筋に力を入れたまま股関節を曲げます。
この時に少しだけ股関節を外旋する様に意識すると股関節のつまりなく脚を挙げられます。
このようなエクササイズをする事で、体幹と脚の連動がスムーズになっていくので、股関節周りの筋肉の機能も正常化していくと思います。
股関節がつまる方は、股関節外旋と腰を丸める練習をすると改善していくと思いますよ。