キューイングは動かし方そのものを伝える #66

難しく考えさせない

 

お客様へ新しいエクササイズを指導すると、上手く出来ないという問題が起こります。

 

今までやった事のない動きをするので、すぐには出来なくて当然なのですが、お客様が出来ない事を気にしてしまう事が大きな問題です。

 

出来ない事が不安になったり、苛立ちが起こると、力みやあれこれ考えすぎて、益々出来なくなっていきます。

 

上手く出来ないと思う理由として、

○狙った筋肉と違う筋肉が痛くなる。

○身体が思ったように動かない。

が考えられます。

 

スクワットでお尻を狙っているのに前腿が痛くなったり、

股関節から動きたいのに膝から動いてしまう。

 

これらが該当します。

 

真面目な方ほど色々と考えすぎて頭が混乱して余計に訳が分からなくなる事が多いです。

 

こういう時は、シンプルに伝える事が1番です。

 

細かな修正は後からで良いので、出来る感覚を感じさせて自信を持たせる事が前進するきっかけとなります。

 

股関節屈曲が上手く出来ないなら、この動きだけを取り出して、

「お尻を引いてしゃがみましょう!」

「股関節で指(紙)を挟むようにしゃがみましょう!」

など、

 

お客様がイメージしやすい言葉を使って、その言葉に集中させて動作を行ってもらいます。

 

それ以外の事は考えさせないようにします。

 

そして、その言葉は動きそのものを使います。

「お腹に力を入れて」

「お尻を締めて」

などの筋肉を意識するような言葉ではなく、

 

「アゴを引いて」

「踵で押して」

などの動きを伝えます。

 

 

狙いが達成されればOK

 

このキューイングによって、股関節の屈曲が上手く出来ればOKです。

 

それ以外の腰が丸くなったり腰を反って立ち上がったとしても、後で修正すれば良いです。

 

1番やって欲しい肝となる動きを決めて、それが出来れば後は楽に修正出来ますので、他のエラーがあっても気にしなくて良いです。

 

スクワットなら、股関節屈曲が出来ればボトムでお尻の軽いストレッチを感じるところまでいけばこの時点での目標達成で、

「前腿に効いてしまう」

という良くある問題は無視して良いです。

 

動作の習熟度が上がっていけば自然と解決出来ます。

 

 

次のステップへ

 

狙いをつけた股関節屈曲が出来たら次のステップへ進みます。

 

スクワットであれば、股関節の力で動作を行いたい訳で、お尻を使いたいのが1つのゴールとなります。

 

そのゴールに向けて指導を展開していきますが、ここでも1つずつ動きを示してクリアさせていきます。

 

1回の動作で1つの指示をして、指示した動きに意識が集中出来るように誘導します。

 

そして、お尻を使う感覚が得られたらそれで完了です。

 

その感覚を忘れさせないように繰り返し行わせれば、徐々に動作習得していきます。

 

新しいエクササイズを指導する時は、動きそのものを示す言葉を使うと、お客様が迷いなくトレーニング出来ますよ。

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