スクワットで腰が動いてしまう場合の修正方法 #73

コアの不安定性

 

スクワットをすると腰が丸まったり反ったり、動いてしまう事は良くあるエラーで、直らない方も多いと思います。

 

腰が動いたままスクワット、特にバックスクワットを続けるなら腰を痛めてしまう可能性が考えられます。

 

すでに痛めている方もいらっしゃると思います。

 

バックスクワットは腰とバーベルとの距離が遠くなるので腰へのストレスが強く、腰が不安定なまま行うのはリスクが大きすぎます。

 

腰が動いてしまう理由は、コアの不安定性ですが、

なぜ安定しないかと言うと、骨盤と肋骨の向きが正しくないからです。

 

肋骨と骨盤は向き合う状態にさせる事で腹圧が高まりコアの安定性が得られますので、

胸を張りすぎて肋骨が外に開いている姿勢にしてしまうと、腰が不安定になってグラグラ動いてしまいます。

 

 

股関節の安定

 

では、どのように腰が動かないようにコアの安定性を高めるかと言うと、

 

まずは、股関節の運動方向を安定させます。

 

「爪先と膝の向きは一緒にしましょう!」

 

とスクワットの指導を受けると言われるアレです。

 

膝の向きのコントロールは股関節で行っていますので、股関節を使って大腿骨の軌道を安定させていきます。

 

方法は、ボトムポジションで股関節の外旋を意識して立ち上がるまで意識を保ちます。

 

そうすると、膝は外方向を向き続けるので爪先との向きが一致したままとなります。

 

この股関節外旋筋を活動させておくと、骨盤が後傾方向に動くので、姿勢を保つ為に行う背筋を伸ばして脊柱の伸展方向の動きと相殺され、腰のブレが起こらず安定します。

 

ちなみに、ボトムポジションまでしゃがむ過程では股関節で指や紙を挟むようにして、股関節の屈曲を意識して行うと、自然と爪先と膝の向きは一致します。

股関節の屈曲は外旋を伴う為です。

 

胸の向き

 

股関節のコントロールで腰から下は安定するのですが、腰から上を安定させるには首の動きのコントロールが必要です。

 

1つはアゴを軽く引いておく事。

 

もう1つは、胸を下向きに保つ事。

 

ボトムポジションから立ち上がる時に、胸から起こそうとすると腰も一緒に動いてしまいます。

 

そうならないように、胸の向きは下を向いたまま保つように、立ち上がるまで意識します。

 

こうする事で、首が伸展してその連鎖で腰の伸展を招く事が防止され、肋骨は下を向いたまま腹圧が入りっぱなしになってコアが安定します。

 

スクワット中、骨盤-脊柱が安定する事で、重心移動は前後左右にブレずに行えますから、主動筋の活動も高まりトレーニング効果も効率よく得られます。

 

スクワットで腰が動いてしまう場合は、

股関節と胸の向きを調整してみると、安定感が得られますよ。

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