身体作りのファッション化は終わるのか?
パーソナルトレーニングのイメージは?
と聞かれたら、
現在では、
短期間(2ヶ月間程度)で体脂肪の少ない筋肉質なスマートな身体になる。
こんなイメージではないでしょうか?
イメージはひとまず置いといて、
某パーソナルトレーニングジムのお陰で、パーソナルトレーニングの世間の認知がこの10年程で飛躍的に高まりました。
健康志向の高まりで、ランニングやヨガ、筋トレへの参加者の拡大やプロテイン商品の種類や販路の拡がりが起こり、健康的な身体作りへの熱が高まり続けています。
タレントやモデルのような芸能人、有名人の方々も各種メディアで鍛え上げた身体を披露していたり、
スポーツ選手もスポーツ医科学の発展によってトレーニングが変化し、一昔前のアスリートとは身体付きが変わっています。
このような時代背景もあってか、筋肉質で贅肉のない「いい身体」を求める、
身体作りのファッション化が加速していて、
それは、健康・美容の各関連業界のマーケティング戦略によるものなのか、
毎日のようにと言うか、SNSの浸透によって毎日、「いい身体」の情報と推奨が様々なメディアで散見します。
では、この身体作りのファッション化、
言い換えれば、
筋トレのファッション化
は、この先廃れていくのでしょうか?
木島の今の考えは、
変わらず続き、無くならない。
です。
これは、美の観点から、人が美しいと感じる感情や美しくなりたいと想う願望は無くならないだろうと思うからです。
美しいものを見て、美しいと思うのは人の本能のようですから、近い未来の内に変わる事はないでしょう。
黄金比や左右対称性だったり、それらの特徴に対して美しいと感じてしまう感情は自然と起こってしまうものですから、止める事は出来ません。
よって、自分の身体を美しく鍛え上げたいと言う願望はなくならず、
身体作りのファッション化は、この先も変わらず一定のニーズを保って続いていくと思います。
身体作りの種類
身体作りはファッションとしての美しい身体作り以外にも、目的は多様です。
○姿勢矯正(著しい筋肥大を伴わない)
○慢性痛緩和
○筋力増強
○スポーツ競技におけるフィジカル向上
○寝たきり予防
○睡眠改善
○ストレス解消
などなど、
筋トレや運動に多種多様な期待を持って、トレーニングをされる方々がいます。
身体作りの方向性と可能性
今後は、現在も取り組みは行われていますが、
高齢化社会による人生の働く期間の長期化や、子供の低体力化や痩身信仰から運動器の発達障害による骨格異常などの問題が考えられ、
それらの対策として、
身体の機能向上へのニーズがより高まっていくかも知れません。
10年程前からフィットネス業界では、ファンクショナルと言うワードが広まり、関連するエクササイズやグッズが沢山開発されて、
その中でも筋膜リリースは、ストレッチと同じくらい認知されて、
そのグッズは多くの家庭に1つはあるのではないでしょうか?
身体機能に関するニーズは増していて、それに呼応するように、スマホの普及やグッズの豊富さとYouTubeの認知浸透もあり、手軽に身体のケアが出来る環境が整い、誰でも手が届く程身体作りのハードルが下がりました。
多くの情報が手に入り、トレーナーがいなくても、ジムに行かなくても、身体作りが出来る環境ですが、
だからこそ、トレーニングのステージは上がり、本質的な内容のトレーニングだけが残る状態になっていくように思います。
機能性の高い身体と、見た目の良い「いい身体」は、本来同義です。
身体の構造を考慮して、安全効果的にトレーニングをすれば、機能と見た目が向上していきます。
双方を切り離す事自体おかしな話です。
身体作りは今後、
機能と見た目、両方の視点で進められるトレーニングが、その解説と共により一層見聞きするようになるのではないでしょうか。
身体作りのファッション化はシンプル化して、
身体も「上質でシンプルなデザイン」
を楽しむ志向に変わっていくように思っています。