腰痛改善は日常生活動作を変える
神奈川県藤沢市にあります
フィットネスクラブ
「ティップネス藤沢店」
にてパーソナルトレーニング指導をしております、
“痛みなく動ける身体”を作る
パーソナルトレーナー木島です。
腰痛改善の為に日々トレーニングに励んでおられる方は多いと思いますが、
その効果は如何でしょうか?
効果を感じられていないのであれば、もしかしたら、取り組むべき大事な事を見逃している可能性があります。
それは、日常生活で毎日行っている普段の動作です。
いくらトレーニングをして筋力を強くしても、ストレッチをして柔軟性を高めても、それらの向上した能力を日常生活で活かせなければ、その努力は水の泡です。
トレーニングで行っている事を日常生活動作に落とし込むと、腰痛改善効果をはっきりと感じられるはずですよ。
今回は、日常生活における腰痛改善のヒントをお届けします。
目次
(1)腰痛予防に体幹を鍛えるなら日常生活から意識を変える
腰のオーバーワーク
骨盤から起こす
普段の意識
(2)腰痛にならない椅子の立ち上がり方
なぜ痛むのか?
正しいスクワット
骨盤を意識する
(3)腰痛を起こさない歩き方は足首で決まる
腰を捻っていませんか?
足の長さを無駄なく利用する
歩く為のカーフレイズの方法
(4)まとめ
(1)腰痛予防に体幹を鍛えるなら日常生活から意識を変える
腰のオーバーワーク
腰痛を訴える方は経験上100%と言える程、腰の筋肉の張りが強いです。
これは筋肉が過緊張を起こしているのですが、このような状態だと、
筋内圧が高まり、血管や神経を押しつぶすので虚血状態になり、血行不良によって血液循環が滞る事で、
発痛物質の停滞や神経への栄養供給不足などで、痛みを感じやすくなります。
また、過緊張状態であれば交感神経過剰で、これもまた血管を収縮して、血液循環を損ないます。
では、この腰の筋肉の過緊張が、なぜ起こるのかというと、
腰のオーバーワークであると考えています。
骨盤から起こす
座った状態で前屈みをした姿勢から、上体を起こしてもらうと、
殆どの方は、腰から動き出します。
腰を反って上体を起こすという事です。
腰が痛いのに自ら腰を動かして、無意識に腰の筋肉の過緊張を作り出しています。
この動きの癖が痛みを促進している可能性もあり、普段体幹を使えていないサインでもあります。
腰の負担なく上体を起こすには、
骨盤から起こす事を意識する事です。
そうすると、起こし始めからお腹に力が入る、もしくは凹む感覚が得られて、
腰よりもお腹を使っている事が分かるはずです。
普段の意識
これは日常生活で行われる動作です。
上体を前屈して元に戻す動作というのは、日常生活ではよくある動作で、
椅子から立ち上がる時は必ず行われます。
床にある物を拾ったり、持ち上げたりする時も同様です。
どの動作でも、骨盤を起こす意識で動くと、
腹筋が活動して腰のオーバーワークを防ぐ事が出来ます。
普段から体幹の意識を高めておくと、少しずつ動きの癖が改善されていき、
日常生活でのストレスが減ります。
そのストレス軽減された状態で、体幹を強くするトレーニングをするから、
トレーニング効果が発揮されます。
(腰を動かす癖を直さないとトレーニング効果は相殺されます)
腰痛予防にトレーニングを取り入れるならば、並行して日常生活動作の改善にも取り組むと、
トレーニングの効果が感じられますよ。
(2)腰痛にならない椅子の立ち上がり方
なぜ痛むのか?
椅子から立ち上がる時に腰が痛む、腰痛をお持ちの方は、
なぜ腰が痛むのでしょうか?
筋肉の状態から考えられる事として、股関節を曲げる筋肉、腸腰筋や大腿直筋、大腿筋膜張筋などが座っている姿勢では短縮しており、
時間経過と共に硬くなってしまい、立ち上がる時に、それらの筋肉が骨盤-腰椎を前方に引っ張り、
腰椎、仙腸関節に強い剪断力が働き、痛みが発生する事です。
ですから腰痛防止として、普段から、股関節屈曲の柔軟性を高めるストレッチなどで、
筋肉のコンディションを良好に保っておく事は必要です。
正しいスクワット
しかし、ストレッチやトレーニングの効果が現れるのは少し時間がかかります。
そもそも、座っている姿勢が続けば筋肉は硬くなるし、座位そのものが腰の負担が強いです。
この状態で痛みなく椅子から立ち上がるには、立ち上がり方を変える事が即効性があり、根本的な解決でもあります。
ではその立ち上がり方ですが、正しいスクワットです。
正しいスクワットは、腹圧がしっかりと入るので腰が安定して、腰椎と仙腸関節にかかるストレスが軽減され、
股関節の後ろ、お尻の筋肉を使って立つ事になり、骨盤と腰椎を真っ直ぐ保ちながら腰を反る事が防止されます。
骨盤を意識する
では、腹圧が高まりお尻を使った正しいスクワットをする方法ですが、
足を30~45度外に開き、腰を真っ直ぐにしたまま上体を前傾させて足裏全体に荷重します。
膝を爪先方向に開き、その角度を保ったまま踵全体にしっかりと荷重し、
“骨盤を上方に移動させる意識”で立ち上がります。
そうすると、踵荷重からお尻の筋肉が反応して、連動する様に腹圧が入り骨盤-腰椎が安定したまま立ち上がれます。
椅子から立ち上がる時に痛みがある方は、正しいスクワットを試してみてください。
(3)腰痛を起こさない歩き方は足首で決まる
腰を捻っていませんか?
腰痛の方の歩き方の特徴の一つとして、腰を捻って歩くケースがあります。
通常歩行は、骨盤と肩の動きがクロスして動き、捻れは生まれています。
ですが、骨盤の回旋する範囲は5度程度とされています。
これ以上の捻れがあれば腰の許容範囲を超えてストレスがかかるので、
腰を痛める可能性が出てきます。
本来、股関節、膝関節、足関節の十分な可動域と連動性があれば、
必要以上の腰の捻れは起こらないはずですが、
股関節が硬く伸展可動域が狭ければ、大腿骨を後方に送れないので、骨盤を捻って距離を稼ぐ方法を脳が選んでしまいます。
足の長さを無駄なく利用する
また、骨盤が大きく回旋すると爪先は外側を向きます。
この状態で歩けば、土踏まずが潰れて足裏、足首、膝にも不要なストレスがかかり、
それらも痛めてしまうかも知れません。
そうならない為には、
腰を捻らず股関節を動かして、足首をスムーズに縦に動かして、
爪先が真っ直ぐ正面を向いた歩き方にする事が必要です。
この時に考える事の一つが、足の長さを縦に使う事。
爪先が外に向けば、足裏を通る距離は短くなりストライドが短くなるので、その分を骨盤を回旋させて補ってしまいます。
踵で着地したら足裏の外側を通り、母指球に向かって母趾を抜けていくのが理想的な足圧移動で、
足の長さを無駄なく使うので、ストライドが伸びたキレイな歩き方となります。
歩く為のカーフレイズの方法
その足裏の荷重の方法で歩くには、条件があります。
それは、片脚で母指球に荷重して立っていられる事。
これが出来ないと、母指球に荷重した途端足首がそれ以上伸びず、
踵が内側にスリップして爪先が外を向いた歩き方に戻ってしまいます。
ですから、母指球に荷重して足首が真っ直ぐのまま立っていられるように、
足首の強化として、カーフレイズがあります。
このカーフレイズは、腰の負担なくキレイに歩く為の方法として、
踵を上げた時に母指球に荷重して、足首の真ん中と足の人差し指が真っ直ぐに揃うように並べて立ちます。
決して、小指側に荷重して足首が曲がらないように注意します。
このカーフレイズをすると、内腿、お尻、お腹にも力が入る感覚が分かります。
体幹を使って立っているという事です。
つまり、腰が過剰に捻れないように体幹が制御してくれています。
腰痛にならず、且つ、ストライドの伸びたキレイな歩き姿を手に入れる為に、
足首を真っ直ぐ伸ばしたカーフレイズは、おススメですよ。
(4)まとめ
トレーニングで行っている動きは、実は日常生活動作の中に隠れています。
腰痛改善にはその隠れている動きを見つけて、トレーニングで意識している事を同じように日常で意識して動作を行うと腰の負担が減り、
腰のコンディションが良好に保たれて、トレーニング効果が現れてきます。
・骨盤から起こす
・正しいスクワット
・母指球で立つ
日常でも上記を意識しながら動いていると、腰が軽く痛みを感じる事が徐々に減ってくるはずです。
腰痛改善には、普段の意識が大切ですよ。