タスク思考は危険
トレーニングで筋力を高めたい、筋肉を付けたい、スタイルアップしたい、など、
成果を求める場合、
狙った筋肉を確実に効かせないと、思ったような結果になる事は難しいです。
その弊害となるのが、タスク思考。
課題遂行を優先してしまうと筋肉の働き方が変わるので、狙った筋肉が活躍する確率が安定しません。
(トレーニングでの課題遂行と言うのは、
バーを所定の位置まで持ち上げたり、引いたり、各種目の到達したい結果の事です。)
背中のトレーニングではバーやダンベルを引きますが、引き方は何通りもあり、
スクワットではしゃがんで立つのは、これも何通りもあります。
身体(脳)は、個人のこれまでの運動経験から1番動かしやすくて力が入る動きを選択して、何としてでも課題遂行しようとします。
どこの筋肉を使うかは関係ありません。
背中のトレーニングで腕をメインで使って引いてもお構いなしです。
狙った筋肉をメインで使うように、その為の身体の動かし方を意識して行わないと、
○背中を引き締めたいのに腕と首が太くなった。
○ヒップアップしたかったのに脚が太くなった。
○肩コリを緩和したかったのに余計に酷くなった。
こんな真逆の事が起こる可能性が高まります。
動かす順序がある
トレーニングで身体を健康にキレイに変えるには、動かし方があります。
トレーニングマシンであっても、書いてある使い方の通りに行うだけでは不十分です。
どうしてかと言うと、
マシンの使い方、種目の動作説明しかしていないからです。
使い方やどんな動作をするのかを知る事は必要で、知らないと出来ません。
でもそれだけでは、「何をするか」しか情報がなく、「どのように行うか」の情報が抜け落ちています。
トレーニングでは、どのように行うかを知り、身体をその通りに動かせられるかが重要です。
トレーニングは、
1.何をするか
2.どのように行うか
この2つを埋めないと安全で効果的なトレーニングになりません。
そして、圧倒的に2を知っていて出来る方は少ないはずです。
もし2が十分であれば、トレーニングの悩みはほとんど皆無という事になり、全ての人が思い通りに身体を変えられる事になります。
そのどのように行うかと言うのは、
動かす順序です。
一つ一つのプロセスがとても重要です。
背中を引き締めてキレイな後ろ姿を作りたい。
とするなら、
背中のトレーニングでは、
1.胸椎伸展
2.肩甲骨下制・内転
3.肩関節内転・伸展
4.肘関節屈曲
この順番を守って各関節を動かさないと背中の筋肉が強く活動してくれません。
一つでも順番を飛ばすと、得られる効果が低下します。
成果がすぐに分からないから怖い
どのように動かしてもウェイトが同じなら、負荷の総量は変わらないので、身体に与えるストレス量は同じです。
ですが、各筋肉への負荷配分は変わるので、筋肉の発達度は動かし方で変わります。
なので、動かす順序によって身体付きに差が出ます。
イメージとしてですが例えば、背中のトレーニングで、
背中:70
腕:30
の負荷配分なのか、
背中:30
腕:70
では、
将来の筋肉の発達度は違うはずです。
でもやっている最中はその変化は目に見えて出ないので、結果から正しい方向に進んでいるかの判断は出来ません。
数ヶ月後に上手くいったかどうかが分かります。
これがトレーニングの怖いところで、その日の結果からでは目的・目標に向かっているかが分からず、
結果が出た時に初めて分かるので、間違っていた場合、余計な動きの癖やつけたくない部位に筋肉が付いたり、身体作りが大幅に後退する可能性があります。
そうならない為に、正しい手順を踏んでトレーニングを丁寧に行う事が、理想の身体へ向けての最短距離となりますよ。