どこをロックするか
トレーニングを始めるとやり方が分からず、トレーニングマシンを見よう見まねで動かしてみる事が多いと思います。
その時の動かし方として、必要以上に大きく動かしている方が多い印象です。
何故か?
と考えてみると、
トレーニング→筋肉を鍛える事
が、
マシンを動かす→トレーニング
と思ってしまっているからかなと推測しています。
なので、とにかくウェイトを持ち上げようと必死になって、トレーニングマシンを動かしているのではないでしょうか?
トレーニング(筋トレ)というのは、安全に効果的に筋肉を鍛えることです。
マシンを動かしたり、ダンベル・バーベルを持ち上げれば、筋肉が安全に効果的に鍛えられるわけではありません。
ここに落とし穴があるように思います。
確実に筋肉に負荷を届けるには、
主動筋が動かす関節を、適切に関節可動域内で動かす必要があります。
他の関節が余計に動いてはいけません。
野菜や果物を育てる時に、日光や栄養を分散させない為に間引きするのと一緒です。
色々動かしてしまうと、負荷の分散が起こるので、鍛えたい筋肉が鍛えられません。
その為に、動かさない関節を設定して、徹底的に動かないようにロックします。
チェストプレスならば、
胸椎伸展、肩甲骨下制・内転位でロックです。
ルールを守る
このロックを外すと大胸筋が動かすのは肩関節ですが、この肩の水平伸展をどこまですれば良いかが分からなくなります。
設定した関節のロックはその種目を行う上でのルールです。
ルールを無視したり、持たなければ、何でもありで、方向性を持たない仕事となり、何を向上させる為の行いなのかが不明確で、
成果を出す事は出来なくなります。
前述のチェストプレスでは、
胸椎伸展、肩甲骨下制・内転位にロックした姿勢がルールなので、この状態のまま、
肩を水平伸展させれば、肘が僅かに体幹を過ぎたあたりで止まります。
そこが肩の最大可動域です。
ルールを守ると、引く動きはここまでなんです。
思っているよりも小さな動きとなります。
トレーニングは力比べではない
トレーニングというのは相手がいるものではありません。
相手と競うならそれはスポーツです。
トレーニングをしている理由がパワーリフティングであれば、より重いウェイトを挙げる事を考えますが、
身体作りの為であれば、筋肉に負荷を届ける事を考えればOKです。
その時に大事なのは、ルールを守ってトレーニングをする事。
そうすれば、怪我のリスクを最小限に出来るので、トレーニングが継続でき、確実に身体が変わっていきます。
トレーニングは力比べをせずに、筋肉への刺激を確実に加えられているかを考えると、
身体の変化を感じられるようになりますよ。