正しいフォームの必要性
パーソナルトレーナーの仕事は、顧客の目的達成の為の行動変容の完了です。
目的に向かった正しい行動変容が出来れば、あとは自動的に心身は変わります。
ですが、日々変化が起こるので、自分だけでその対応が不安であれば、(また痛みが再発したり、太ったり、体型が崩れたり)
継続してパーソナルトレーニングを受ける事で、損失の回避が可能となります。
行動変容と言ってもその内容は、身体作りの場合、運動・栄養・休養の3つの項目の変容ですが、中身は個人によって様々です。
仕事、家族、趣味、アレルギー、性別、年齢、住んでいる地域、
他、目標値によっても変わります。
その中で、健康やスタイルアップには、運動面ではトレーニングは必要不可欠なものです。
散歩やランニングでは、筋力や筋肉は付きませんので、体力を保つにはトレーニングは欠かせません。
そのトレーニングですが、効果的に行う為の正しいフォームがあります。
言い換えると、正しい身体の動かし方です。
日常生活以上の負荷を身体に加えるので、メカニカルなストレスが大きくなるので、怪我をしないような動かし方を身につけるのは、必須です。
そして正しいフォームを身につけるには、反復して練習しないといけませんので、その過程でトレーニングの継続が生まれますから、運動の習慣化がなされるメリットも起こります。
(これが実は1番重要かも)
出来ない事を出来るようにさせる
正しいフォームの習得に取り組むと、すぐに壁にぶち当たります。
それは、トレーナーの言われた通りに身体が動かない事に気づくことです。
いきなり、出来ない事を実感させられます。
これを出来るようにさせるのがパーソナルトレーナーの役目の1つです。
今までにした事のない動きは、身体が動かし方を知らないので脳にプログラムされておらず、神経伝達が上手くいきませんから思ったように動きません。
例えば、
ラットプルダウンで肩を下げてと指示されて、やろうとしても出来ない。
出来たと思っても肩甲骨を寄せているだけで下がっていない。
やっと下がっても肘も一緒に動いてしまう。
こんな事が起きます。
これらを一つづつ解消していって、出来ない動きを出来るようにしていくと、
今まで使われなかった筋肉に刺激が入るので、気になっていた部位が引き締まっていきます。
また、動かせていなかった関節が動くので、可動性が高まり姿勢改善にもつながります。
依存型ではなく自立型の指導
動きを改善しようとトレーニングをすると、複数箇所を同時に意識しないといけないので、頭が疲れます。
これは動作のプログラミングをしている過程なので、プログラム(動作パターン)が完成すればあとは自動化され、思うように身体を動かす事が出来ます。
出来ない事が出来るようになると、ものすごく嬉しい気持ちになります。
問題に立ち向かってクリアする快感は脳にも良いはずですから、脳トレにもなり得ると思います。
反対に、動きの指導が不十分で、正しいフォームの習得を後回しにしてトレーニングを進めてしまうと、
トレーナーがいないとトレーニングが出来ない、依存型のトレーニングとなってしまいます。
それでは、仮に目標の身体になってもリバウンドが待っています。
自分ではトレーニングが出来ないので修正不可能ですから。
これは行動変容した事になっていませんので、トレーニング指導の意味を持ちません。
正しいフォームを習得出来れば、自分でトレーニングが効率的に出来て、いつでも自分で身体作りをコントロール出来ます。
ただし、自分1人で行っていると、ズレが生じても気がつかない事がありますから、
定期的に信頼できるトレーナーに指導をしてもらう事が、
身体作りを安全効果的に進めて、フィットネスレベルを保つには有効でしょう。
細かな動きを意識してトレーニングをするのは、ゴールまで遠回りのように感じるかも知れませんが、
コスト削減と利益増大の両立できる、投資効果がとっても高い方法ですよ。