痛みがなくなれば治ったわけではない
腰や肩、膝が痛ければ、整体やマッサージに行って筋肉をほぐして痛みを和らげようとされる方も多いと思います。
そして、時間が経ち痛みが消えれば、治ったと思って整体に行かなくなり、元の生活に戻るのが大半だと思います。
痛みの消失=完治
なのでしょうか?
痛みを引かせるのは重要ですが、痛みの原因は何だったのかを考えないと、また痛みが起こる可能性は残ります。
一般の方であれば、痛みが仕事含む日常生活の邪魔をするので、何とか解消したいと願ってその対応をしますし、
スポーツ選手や身体活動を伴う職業の方は、自分のパフォーマンスを阻害する痛みは何としてでもなくしたいと思って、治療をすると思います。
痛みの緩和・コントロールはリハビリでは当然最初に行うのですが、痛みがなくなれば終わりではありません。
痛みを誘発したであろう動きを特定して、その改善と強化を図っていきます。
そうする事によって、再発の確率を下げていきます。
痛みの影響
「そんな事は分かっているけど面倒だし、痛みがなければ生活に支障がないので、そのままにしちゃうんだよ」
と心の声が聞こえてきそうですが、
気持ちは分かります。
やっぱりキツイ事や苦手な事、お金のかかる事は足が遠のいてしまいます。
ですが、将来またどこかに痛みが発生する可能性があるなら、痛みのない今のうちに対処しておいた方が損をしなくて済みます。
保険に入るのと同じです。
保険はもしもの為に投資をしていますが、障害予防も、もしもの為の身体への投資です。
以前にどこか痛めて痛いまま数ヶ月〜数年過ごしていたなら、動きが正常と違っている可能性が高いです。
痛みの影響は根深く、痛みは動きを変えてしまいますから、それを長い期間続けていれば、身体に良くない動きが脳にインプットされて、それが自分の動きの正常パターンになってしまうと、
いつかどこか負担のかかっている箇所に、痛みが発生してしまうかも知れません。
循環の整備を常にしておく
痛みの再発予防に動きの改善は必須ですが、適切な指導を受けて根気良くトレーニングを続けるのは、中々ハードルが高いです。
指導者との出会いと自分のモチベーションの両方を満たさなくてはいけないので、労力がかなりかかります。
すぐに出来る事としては、筋肉をほぐして硬くならないように日々ケアをしておく事。
面倒ではありますが、すぐに出来て、やれば何かしらの効果を受ける事が出来ます。
筋肉の硬さと血管の硬さは比例関係にあるそうです。
筋肉を柔らかく保てば、血管も柔らかくなる可能性があるという事でしょう。
これは当然で、血管は筋膜で繋がれていて筋膜が柔らかければ動きの遊びがあって、収縮と拡張がしやすくなりますから、血管の柔らかさが保たれるはずです。
血管が柔らかければ、血流も健康な状態が保たれる確率は高まるので、
痛みの原因の1つとして、痛みを感じるセンサーが発痛物質(ブラスタグランジン、ブラジキニンなど)と結合する事で、痛みの信号を脳に送られて痛いと感じますので、
血流が良ければ、発痛物質の血管内の滞留がなくなりますから、痛みを感じる事が少なくなります。
その為に、筋肉を柔らかく保つ為のストレッチやリリースを続けておく事はとても大事です。
今痛みがなくても、過去に腰痛、肩こりなど痛みがあったなら、
まずは、筋肉をほぐしてみる事を続ける事をオススメします。