トレーニングの思い込みを捨てる #183

深くしゃがまない

 

何でも方法に目が行き過ぎると、目的を見失う事があります。

 

トレーニングもその傾向があります。

 

良くある例として3例の話をします。

 

まずは、

 

スクワットは深くしゃがんだ方が良い。

 

これについてですが、

最大可動域で行った方が筋力、筋肥大において効果的だし、関節可動域も拡がります。

 

なので、スクワットで深くしゃがむ事は悪い事ではありません。

 

しかし、深くしゃがむ事が一人歩きしていて、最大可動域を考えずに行なっている事が多いです。

 

ちなみに最大可動域は参考可動域ではなく、ご自身の「今」の最大可動域です。

 

身体が硬い方や動作エラーが起こってしまう方が、参考可動域や教科書に載っているフルスクワットまでしゃがめば、

 

フォームを崩してしまいトレーニング効果が得られません。

 

スクワットで臀筋やハムストリングス、内転筋を鍛えたいのに、ボトムポジションで骨盤後傾位に動いてしまうなら、目的とズレてしまいます。

 

骨盤前傾が保てて、狙った筋肉の軽いストレッチを感じる位置までしゃがむのが、スクワットを効果的に行う為のヒントです。

 

 

 

お腹に力を入れない

 

トレーニング指導で、

 

「お腹に力を入れて」

 

と言われたり、聞いたりする事があると思います。

 

これは、ケースバイケースです。

 

腹筋に意識的に力を入れないと、腰椎が過剰に動いてしまう場合は力を入れます。

 

ただし、これは限定的で、腹筋のトレーニングの時くらいです。

 

スクワットやベンチプレスでは、お腹に力を入れる必要はありません。

 

お腹に勝手に力が入る姿勢で行う事が大事です。

 

四肢が動く時は四肢の前にお腹に力が入るのが身体の仕組みです。

 

なので、意識的に腹筋に力を入れるのではなく、勝手に力が入るポジションに、誘導するような姿勢をとる事が重要です。

 

それは、下位肋骨が閉じて下を向き、骨盤はニュートラルで、肋骨と骨盤が向き合うポジションとなります。

 

このポジションでスクワットをすれば勝手にお腹に力が入ります。

 

 

 

重くしない

 

何かとウェイトを上げて重くしようとする方を見かけますが、

 

ウェイトを上げる前提は、正しいフォームで行えている事です。

 

フォームを崩しているのは、ウェイトを扱っている事になりません。

 

トレーニングでは、乗車出来る目的地に向かう路線は一つだけです。

 

他の路線に乗れば、違う場所に連れて行かれるか、脱線事故を起こします。

(効果を得られずケガもすると言う事)

 

正しいフォームを毎回正確に繰り返すと言う事ですが、

 

そうしないと、狙った筋肉の成長が測れません。

 

フォームを崩してウェイトを持ち上げたとしても、鍛えたい筋肉以外も使われているので、

 

何の為のトレーニングなのか分からなくなるはずです。

 

リフティングのパフォーマンスではなく、そのプロセスに集中した方が、

 

思い通りの身体になるはずですよ。

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