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動かす関節
猫背は胸椎後弯が強くなっている姿勢ですので、胸椎を伸展方向の可動性を獲得して、胸椎の屈曲伸展可動域を高めていく事を考えると思います。
その改善方法の1つとして背中のトレーニングを実施しますが、背中のトレーニング種目をすれば、胸椎伸展するかと言うと、やり方次第となります。
正確に行わないと胸椎後弯姿勢のままとなってしまいます。
では、胸椎伸展を伴う背中トレーニングの方法ですが、
「動かす関節」と「動かさない関節」の2つを分けて考える事がポイントと考えています。
これが、動かす関節が動かず、動かさない関節が動いて逆転した動きにしてしまうと、効果を得られませんので要注意です。
代償動作を起こして、トレーニングで狙っている動きや筋肉が働かず、動かしやすくなっている悪い癖の助長を招いてしまいます。
その動かす関節は?と言うと、
ラットプルダウンの例では、
○胸椎
○肋椎関節
○※肩甲骨
○肩関節
となります。
胸椎は伸展、肋椎関節は上方回旋、肩甲骨は下制・下方回旋・内転、肩関節は、外旋・内転・伸展、
これらの方向に動かします。
肩甲骨は肩関節が強く動き出すと動かさない関節へ変わります。
動かさない関節
反対の動かさない関節は、
動かす関節以外。
となります。
その中でも、腰椎と頸椎は動かさないように注意が特に必要です。
ここが動くと、間に挟まれている胸椎は丸まったままで働かなくなります。
悪い例として、
○腰を反ってバーを引く
○下を見て腕でバーを引く
○アゴを上げてバーを引く
その他、
手首が曲がってもいけません。
バーを腕の力を使い過ぎて下ろした時に起こりますが、
このような場合、バーの位置が鎖骨よりも下に位置して肩が内旋し肘が後ろを向きます。
それに連動して、胸椎は後弯してしまいます。
手首が動かないところまでがバーを下ろす位置です。
結果的に、アゴと鎖骨の間に収まるはずです。
使いたくない筋肉を考える
動かす関節と動かさない関節のお話をしましたが、
この事を考慮する事で、
使いたくない筋肉がちゃんと使わない状態が作られます。
どう言う事かと言うと、
ラットプルダウンで行いたくないのは、腕で引く事。
腕で引こうとすると、肘の動きが強くなるので肩を安定させる為に、肩甲骨は挙上されている位置
で固まろうとしますから、使いたくない首の筋肉が使われます。
そうなると、肩甲骨は前傾して胸椎は後弯します。
猫背改善ではなく、猫背を作るトレーニングとなってしまいます。
トレーニングは、動かす関節や鍛えたい筋肉ばかりに目を向けず、
動かさない関節や使いたくない筋肉に目を向けてみると、
得たい効果が手に入ると思いますよ。