猫背改善の為の背中トレーニングの方法 #105

動かす関節

 

猫背は胸椎後弯が強くなっている姿勢ですので、胸椎を伸展方向の可動性を獲得して、胸椎の屈曲伸展可動域を高めていく事を考えると思います。

 

その改善方法の1つとして背中のトレーニングを実施しますが、背中のトレーニング種目をすれば、胸椎伸展するかと言うと、やり方次第となります。

 

正確に行わないと胸椎後弯姿勢のままとなってしまいます。

 

では、胸椎伸展を伴う背中トレーニングの方法ですが、

 

「動かす関節」と「動かさない関節」の2つを分けて考える事がポイントと考えています。

 

これが、動かす関節が動かず、動かさない関節が動いて逆転した動きにしてしまうと、効果を得られませんので要注意です。

 

代償動作を起こして、トレーニングで狙っている動きや筋肉が働かず、動かしやすくなっている悪い癖の助長を招いてしまいます。

 

その動かす関節は?と言うと、

 

ラットプルダウンの例では、

 

○胸椎

○肋椎関節

○※肩甲骨

○肩関節

 

となります。

 

胸椎は伸展、肋椎関節は上方回旋、肩甲骨は下制・下方回旋・内転、肩関節は、外旋・内転・伸展、

これらの方向に動かします。

 

肩甲骨は肩関節が強く動き出すと動かさない関節へ変わります。

 

動かさない関節

 

反対の動かさない関節は、

 

動かす関節以外。

 

となります。

 

その中でも、腰椎と頸椎は動かさないように注意が特に必要です。

 

ここが動くと、間に挟まれている胸椎は丸まったままで働かなくなります。

 

悪い例として、

○腰を反ってバーを引く

○下を見て腕でバーを引く

○アゴを上げてバーを引く

 

その他、

手首が曲がってもいけません。

 

バーを腕の力を使い過ぎて下ろした時に起こりますが、

このような場合、バーの位置が鎖骨よりも下に位置して肩が内旋し肘が後ろを向きます。

 

それに連動して、胸椎は後弯してしまいます。

 

手首が動かないところまでがバーを下ろす位置です。

 

結果的に、アゴと鎖骨の間に収まるはずです。

 

 

使いたくない筋肉を考える

 

動かす関節と動かさない関節のお話をしましたが、

この事を考慮する事で、

使いたくない筋肉がちゃんと使わない状態が作られます。

 

どう言う事かと言うと、

ラットプルダウンで行いたくないのは、腕で引く事。

 

腕で引こうとすると、肘の動きが強くなるので肩を安定させる為に、肩甲骨は挙上されている位置

で固まろうとしますから、使いたくない首の筋肉が使われます。

 

そうなると、肩甲骨は前傾して胸椎は後弯します。

 

猫背改善ではなく、猫背を作るトレーニングとなってしまいます。

 

トレーニングは、動かす関節や鍛えたい筋肉ばかりに目を向けず、

動かさない関節や使いたくない筋肉に目を向けてみると、

得たい効果が手に入ると思いますよ。

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