キレイなフォームはアートです #173

複雑だけどシンプルに

 

各種スポーツ、クラシックバレエ、ダンス、身体の動きを卓越した技術で表現出来る、一流の方達のパフォーマンスは、美しさを感じます。

 

でも初心者の動きは美しいとは言えないものです。

 

この違いは、身体構造に則った自然な動きの操作性と思います。

 

人間、速くダイナミックに巧緻に動けている方が、美しさを感じるようです。

 

脳はタスク思考で、課題遂行の為に何通りものプロセスを見つけて、何としてでも課題クリアをしようとします。

 

そして、その時々の状況に合わせて、1番楽に動かせるプロセスを選びます。

熟練者は、何万回も反復練習をしる事で、どんな状況であっても、身体の構造、力学的に有利な身体の使い方を無意識に選択して、美しい動きを表現します。

 

トレーニングも動作ですから、そこには美しく感じる動かし方があります。

 

これは、他と同様に、沢山の反復練習によって正しいフォームを身体に染み込ませていく必要があります。

 

関節はグラグラと動きますから、約260個ある関節の制御は複雑です。

 

反復練習によって、その複雑な動きの制御の結果、シンプルな単純動作に見えた時に、

 

その動作が美しく感じてきます。

 

 

 

無駄のない円滑な動作

 

複雑な動きを制御する事は、全身の関節に関わるそれぞれの筋肉が、

力を入れるタイミングと力の大きさ、力の強弱、他の筋肉との連動が適切である事を表すはずです。

 

美しく感じさせる為には、速く、ダイナミックな事を必要とするので、

無駄な動きなく最短距離で、力を生み出す関節動作はより大きくある事が求められます。

 

そこには、難しい動作を簡単そうに見せる、スムーズな動作があるはずです。

 

ぎこちなさは、何か嫌な感じの違和感を感じるものです。

 

美しくあるには、無駄なく円滑な動作が結果として起こるはずです。

 

 

 

中身は毎回違うもの

 

トレーニングは反復動作なので、とてもシンプルな動作です。

 

ですが、約260個の関節の制御を何回も同じように見せるのは、それなりに高い技術が求められます。

 

トレーニングをすれば疲労が起こるので、その疲労はフォームを崩す原因となりますから、

疲労と闘いながらフォームを崩す事なくトレーニングをやり遂げるのは、強い集中力と忍耐力が必要です。

 

また、身体のコンディションは毎日違いますし、

立っていれば、重心位置はグルグルと常に動いています。

 

常に状況が違う中で、毎回同じフォームを繰り返してトレーニングを行う事は、熟練度が求められます。

 

このような、実は中身は複雑で、それを単純なシンプルな動作として、

正確にダイナミックに軸がブレないように、身体を操作する、

キレイなトレーニングフォームはアートと言えるのではないでしょうか。

 

トレーニングはただ筋肉を鍛えるためのものではなく、

その動作の美しさを意識して、身につける事を目標の一つにして行うと、

 

美しい動作だけでなく、

結果として、美しい身体も手に入るはずですよ。

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