パーソナルトレーニングを受ける前の準備

トレーニングの目的をはっきりさせる

まずは自分がどんな身体（体型、機能、体調）になりたいのか？

その目的を具体的にしておく事が大切です。

この目的が明確である程、選んだパーソナルトレーナーの説明に納得度が高まりますし、提供されるトレーニングの方向性がズレる事なく進みます。

その目的と言うのは、ダイエットや腰痛改善といった抽象的なものではなく、もう一歩踏み込んだ内容である事が望ましいです。

例えば、

「ダイエットをしてサイズを気にせず好きな洋服を着て、旅行や家族・友人との食事を楽しみたい！」

「腰痛を気にすることのない生活を過ごして、またゴルフを楽しみたい！」

など、問題解決後の自分の姿をイメージできる状態を文章化できているとベストです。

〇〇kg痩せたい。腰痛をなくしたい。これだけだと、それが達成した先を見据えてのトレーニングができずに、本当の望みを叶える事が出来なくなります。

文章化できなくても、３つくらいの希望を決めておくと良いです。

１．腰痛改善　２．体力アップ　３．ゴルフのパフォーマンスアップ

このような希望をパーソナルトレーナーに伝えれば、３つの希望を考慮したトレーニングを初日から提供してくれるはずです。

トレーニングできる時間を割り出す

月・週・日の中でトレーニングに割ける時間がどのくらいあるのかを把握しましょう。

トレーニングをしようとしても、出来る時間を確保できなくては絵に描いた餅で終わってしまします。

パーソナルトレーニングの予約をしても、予約変更・キャンセルが多ければ、それ分だけ理想の身体や健康から遠ざかっていきます。

身体は可逆性の性質を持っているので、トレーニングの期間が空けば元の身体に戻ってしまいます。

トレーニングは積み上げ式で効果を発揮していきますが、歩みを止めると、坂道を転がるように元の位置に引き戻されていきますので、定期的・継続的なトレーニング計画が不可欠です。

パーソナルトレーニングで効果を確実に得たいのであれば、少なくとも週1回のペースで続ける事をお勧めします。

１週間の中で、自分が確実に時間を確保できる曜日・時間帯を見つけて、その時間でパーソナルトレーニングをスケジュールに組み込んでしまうのが、トレーニングを続けるコツです。

ジムの選び方

準備の最後は、ジムの選び方です。

パーソナルトレーニングを受けられる施設は大きく３つあります。

1.フィットネスクラブ
2.パーソナルトレーニングジム
3.レンタルスペース

どれも一長一短があり、ご自身のトレーニングの進め方に合った施設を選ぶ必要があります。

ですから、トレーニングの目的をはっきりさせる事と、ご自身のトレーニングに割ける時間の把握ができていないと施設を選ぶ事ができませんので、ジムを選ぶ前に目的と時間管理を先に済ませておきましょう。

では、1つずつ説明します。

1.フィットネスクラブ

トレーニングマシンやスタジオレッスン、プール、お風呂がある総合フィットネス施設です。
フィットネスクラブと契約しているパーソナルトレーナーがおりますので、その契約パーソナルトレーナーからパーソナルトレーニングを受ける事が出来ます。

メリット
・設備が充実しているので様々な機器を使える為、多種多様なトレーニングが可能である事。
・クラブに入会すれば、ご自身でトレーニングが出来るので、パーソナルトレーニングで受けた事の復習がいつでも出来る事。トレーニングは頻度と量は大事な要素ですから、セルフトレーニングができる環境は大きなメリットです。
・スタジオレッスンも豊富にあるので、パーソナルトレーニング以外の運動が出来て、多様な運動刺激を身体に加える事が出来ますから、運動神経の発達に役立ちトレーニングの上達に有効です。

デメリット
・基本的に個室でのトレーニングではないので、会員の方と同じ空間でのトレーニングとなります。状況によっては、使用したいマシンや器具を使えない事もあります。

2.パーソナルトレーニングジム

パーソナルトレーニングの提供だけを専門に扱っているジムです。
設備はフィットネスクラブに比べて必要最小限で、個人経営のジムでは店舗がマンションの一室である事が多いです。

メリット
・完全個室で人の目を気にする事なくトレーニングが出来る。
・トレーニング器具が自分だけの為に使えるので、トレーニングプログラム通りに進められる。

デメリット
・パーソナルトレーニングに特化しているので、予約した時間以外は施設を使えない事が多い。（施設によります）
・シャワールーム、パウダールームが狭く落ち着けるスペースがない事が多い。（施設によります）

3.レンタルスペース

フリーランスで活動しているパーソナルトレーナーが、トレーニング提供場所としてレンタルスペースを借りているケースです。

メリット
・自分の都合の良い場所にレンタルスペースがあれば通いやすい。
・入会金、登録料といった費用がかからない。（トレーナーによる）

デメリット
・借りている時間が決められているのでトレーニング終了後、急いで部屋を退出しなくてはいけないので落ち着かない。
・場所によっては雑居ビルの一室であったりするので、雰囲気が良いとは言えない。
・トレーニング専用スペースでない限りトレーニング設備がないので、トレーニングの種類が限られる。

このように各々の特徴があり、パーソナルトレーニングを受ける環境は多種多様にあります。

私（木島）は、３種類とも活動した経験がありますが、トレーナー目線で言えば、パーソナルトレーニングジムは指導をしやすい環境です。

しかし、フィットネスクラブもパーソナルトレーニング専用スペースを設けているクラブもありますので、その場合はパーソナルトレーニングジムと遜色ありません。

しかし、ジムの選び方として重要なのは、理想の身体をつくる為に「どのようなトレーニングライフを送るか」を決めておく事です。

ご自身でセルフトレーニングもしていきたいのであれば、フィットネスクラブが適していますし、

他者の目を気にせずにパーソナルトレーニングを受けたいのであれば、パーソナルジムが環境面で適合します。

受講したいパーソナルトレーナーがレンタルスペースを利用しているなら、レンタルスペースの選択になるでしょう。

パーソナルトレーナーの選び方

パーソナルトレーナーの見た目を確認する

まずは、パーソナルトレーナーの見た目を確認してみます。

筋肉ムキムキが良いと言うのではなく、あなたがなりたい身体と同じ方向性である身体であるかを確認します。

腰痛など痛みを緩和して、姿勢改善しながら再発予防をしたいのであれば、姿勢や歩き姿をチェックしてみます。

トレーナーで姿勢が悪く見える方は殆どいませんが、歩き方を気にしていないトレーナーを多く見受けられるので、

特に歩き姿を確認すると、そのトレーナーが姿勢や身体の動かし方の細部まで気にして、細やかな指導をしているかが分かります。

ホームページやブログやSNSの投稿があれば記事を読んでみる

パーソナルトレーナーの中には自身のホームページを持っていたり、ブログやSNSで情報発信をしている方がおります。（私もその1人）

気になるトレーナーがホームページを開設している、ブログなどの投稿をしているなら、そのページの記事を読んでみる事をお勧めします。

そのトレーナーが、どのようなトレーニング指導が得意なのか？

どのような実績を持っているのか？

トレーニング指導のこだわりや物事の考え方が垣間見えますので、自分との相性を図るには、重要な情報を得る事が出来ます。

言葉使いや語彙力も表れていますので、知性や人間性の一端も確認できるはずです。

自分と相性が合うか？パーソナルトレーナーと話してみる

見た目の確認と、そのトレーナーの考え方を確認したら、次は、直接話してみましょう。

トレーナーの声や話し方、表情、質問に対する受け答え、などから、話した時間が心地良かったかどうかを確認しましょう。

もし、不快感を少しでも受けた場合は、あなたと人との接し方やトレーニングに対する考え方の相異がある可能性があるかも知れないので、そのトレーナーとの相性はあまり良くないように思います。

面識がなくホームページからのお申し込みがファーストコンタクトの場合は、メールや申込フォームから質問をしてみると、トレーナーの反応の仕方が分かりますので、人となりが確認できるはずです。

問題解決の提案は説得力があり納得できたか

トレーナーと話した時に質問に対しての答えが、理屈が通っていて説得力があり、「自分の理想の身体に変わりそう」と納得のいくものであったか確認しましょう。

トレーニングで身体が変わる過程は生理学で説明します。
身体の生理的反応を起こす為に、解剖学やバイオメカニクス、栄養学などを用います。

トレーニングは科学の要素が強いので、（その時々の状況に合わせた指導はアートの要素があります）理論的に一貫性のある説明ができないトレーナーは、

身体が変わるメカニズムを十分に理解していない可能性がありますので、トレーニングで効果を出す確率が低いと考えられます。

トレーニングを体験してみる

実際にパーソナルトレーニングを受けてみて指導を体感してみると、自分との相性が一番分かります。

体験トレーニングがあれば、一度そのトレーナーの指導に触れてみて、その時に「自分の身体は理想に向かっていくんだな」と感じられたら、

メインのコースや回数券を利用してパーソナルトレーニングを継続していくと、理想の身体に近づいていくでしょう。

ここで、身体が変わる実感が得られなければ、相性が悪いと考えて良いと思います。

一番初めのトレーニングが一番効果実感を得やすいので、そこでイマイチであれば、その後トレーニングを受けても効果を感じにくいはずです。

最後に