歩き方の違いでスタイルに差が生まれる
神奈川県藤沢市にあります
フィットネスクラブ
「ティップネス藤沢店」
にてパーソナルトレーニング指導をしております、
“痛みなく動ける身体”を作る
パーソナルトレーナー木島です。
普段当たり前のように行なっている歩行ですが、
歩き方によって使われる筋肉に違いが起こり、それを何年も繰り返していけば筋肉の発達具合は変わり、姿勢が変わり、スタイルに違いが生まれます。
また、歩行は動作ですので、身体の動かし方というスキルが存在します。
ですから、姿勢や歩き方を改善しようとトレーニングをしたとしても、歩き方そのものを変えない限りは歩き方を身に付けていないので、
キレイな姿勢や歩行となる事はありません。
解決方法は、姿勢がキレイな歩き方を知り、それを意識して繰り返して、歩き方を身に付けていく事です。
今回は腰痛改善・予防、スタイルアップに繋がる歩き方についてお話ししますね。
目次
(1)キレイな歩行は上半身のポジションが鍵を握る
バランスの取り方
頭は横に動く
股関節で調整する
(2)美姿勢つくりは荷重を感じながら歩く
片脚立ちの安定性
足裏荷重を意識する
自然と体幹に力が入る
(3)3軸歩行でヒップアップ
足を前に出さない
股関節を大きく使う
3軸で歩く
(4)まとめ
(1)キレイな歩行は上半身のポジションが鍵を握る
バランスの取り方
身体に障害がなく健康であれば、歩く事は普段考える事もなく行なっている日常生活動作です。
考えなくても出来ている動作なので、意識にのぼる事がなく無意識に歩く動作をしていると思います。
ですが、もし、姿勢が崩れた身体に負担のかかる歩き方を長年繰り返していれば、
外反母趾、変形性膝関節症、腰痛など、様々な障害が起こってしまい、更に歩行が崩れていってしまう可能性が起こります。
歩行は片脚立ちの連続なので、片脚でバランス良く立つ事が出来なければ、
背筋が伸びて歩幅の大きな歩行は出来ません。
その片脚立ちを安定させるには、足裏の真上に重心を位置させる事が必須となります。
頭は横に動く
重心を足裏の真上に位置させるという事は、身体の重心と2本の足の位置関係にズレがありますので、
そのズレをなくす必要があります。
重心を真下に下ろすと両足の真ん中になってしまうので、(本当は少し違いますが)
足裏内に重心が収まりませんから、少し横に重心位置をズラします。
その為に、上半身は全体が左右に動きますので、頭の位置は一歩毎に若干横に移動を繰り返す事が正常です。
ただし、その移動はパッと見て分からない程度なので、
すぐに分かる程動いているのなら、それは正常ではありません。
股関節で調整する
では、その上半身の移動を担っているのはどこかというと、股関節です。
股関節が内側に動く内転の動きをする事で、骨盤が横にスライドして、その上の上半身もスライドします。
しかし、横に動けば何でも良い訳ではなく、骨盤は地面と平行になっていないと、
上半身は斜めに傾いてしまうので、股関節の周りの筋肉によって、
骨盤が傾かないように調整をしています。
この調整が出来なければ、股関節の機能が低下していますから、
この修正のトレーニングが必要となります。
このように、キレイな歩行で関節を痛めずに、長時間疲れる事なく歩くには、
股関節を使って上半身の動きをコントロールする事で成り立ちますよ。
(2)美姿勢つくりは荷重を感じながら歩く
片脚立ちの安定性
美姿勢や美しい歩き姿を作るには、安定した片脚立ちが不可欠です。
片脚立ちが安定していると言う事は、重心位置が足裏の真上にあり、
それは、身体が真っ直ぐに背筋が伸びた姿勢を意味しますので、
キレイな姿勢の状態となります。
その安定した片脚立ちの為には、足裏にしっかりと体重を乗せている事が重要です。
足裏荷重を意識する
その為には、歩行中、一歩毎に足裏の荷重を意識しながら歩く事です。
そうすると、踵全体に荷重する時、臀筋が働いて股関節を伸ばして骨盤を起こし、
上体が前のめりにならずに、真っ直ぐな姿勢を保ってくれます。
そして踵から母指球にかけて荷重が移動すると、
股関節の伸展可動域が最大に使われて、ストライドが大きくキレイな歩き姿となります。
また、膝と足首が伸びた重心位置の高い歩行となり、
臀筋、内転筋、ハムストリングス、腿前、ふくらはぎ、足裏の筋肉が適切に働く事で、
それらの姿勢を保つ筋肉が適度に鍛えられます。
自然と体幹に力が入る
そして、足裏に体重を乗せてしっかり荷重をすれば、
前述の通り臀筋が働き、骨盤を介して腹筋も活動が強くなります。
また、片手に荷物を持って歩く時には、荷物の持っている側に上半身が偏りそうになりますので、
何も意識しなければ、持ち手の反対側に身体を倒してバランスを取ろうとするはずです。
しかし、足裏荷重を意識していると、臀筋や内転筋、腹筋が活動するので、
それらの筋肉の働きで、体幹が安定した姿勢を保ち歩く事が出来ます。
これは、そのまま体幹のトレーニングとなっています。
美姿勢を作るには、普段の歩行から安定して立つ事を意識すると、
体幹が機能した美しい姿勢となりますよ。
(3)3軸歩行でヒップアップ
足を前に出さない
あなたは歩いている時、何を意識して歩いていますか?
突然こんな質問を受けたら、
「何も意識していない」
と答える人の方が多いでしょう。
歩行という日常生活動作は、生まれてから歩き出してしまえば、無意識に行っている動作ですし、
歩いて移動出来れば、歩く目的は達成されますので、
それ以上、何かを意識する事はないと思います。
しかし、人それぞれの歩く癖があり、違いがある以上、
歩行の美しさに差があるし、
歩行という身体の使い方、筋肉の活動量にも違いが出ますので、
スタイルの差にも繋がります。
その歩き方ですが、
もし、キレイな歩き姿でヒップアップしたスタイルを作りたいのならば、
足を前に出して歩く事はやめましょう。
股関節を大きく使う
足を前に出さないで、どうやって歩くの?
と疑問が湧くと思います。
確かに足を前に出して歩くのですが、
意識の上で足を前に運ぶ事はやめて、違う発想をした方が、
歩き姿とヒップアップに繋がります。
この重要ポイントが股関節です。
股関節の特に伸展可動域を最大限使って歩く事が大事です。
歩行で股関節伸展させるには、
足の上を骨盤が通り過ぎる事で可能となります。
その為には、足が地面に接地したら、その上を骨盤が通過するように、
反対の足ではなくて、腰が前に移動するように歩くと、
臀筋やハムストリングスが働き、ストライドの大きなキレイな歩行となります。
3軸で歩く
歩く時、意識するべき大事な事があります。
それは、3軸で歩く事です。
左右の脚をそれぞれ1軸ずつで2軸。
そして、頭部と体幹の1軸。
左右、真ん中、合わせて3軸を意識します。
右足が地面に接地したら、右の軸に体重を乗せて安定させ、
その次に、腰を前に進んで、真ん中の軸を前方に移動させて重心移動させます。
そして、左の足が前方に振られて地面に接地したら、左の軸に体重を乗せて安定させます。
あとは、この繰り返しです。
このように、3軸を意識して歩く事で、股関節が前後に大きく動き、
臀筋やハムストリングス、内転筋がしっかりと活動して、
臀部や脚の引き締めができて、ヒップアップしていきます。
普段当たり前のようにしている歩行を、3軸を意識して歩いてみると、
キレイな歩き姿とヒップアップの両方が手に入るはずですよ。
(4)まとめ
腰痛や膝痛、足のトラブルに悩まされている。
姿勢や歩き方が不恰好で気になっている。
このような場合、ストレッチやトレーニングだけでなく、歩き方を変える必要があるかも知れません。
しかし、膝や腰に負担のない正しいキレイな姿勢で歩くには技術が必要です。
技術は身に付ける事が出来ますので、根気よく繰り返し練習する事で必ず自分の物となります。
1.足裏に荷重する
2.片足立ちを安定させる
3. 3軸を意識する
上記を意識して、家から駅までの距離や、次の電信柱まで、など数100m、数10mで良いので、
日常生活の中で歩き方を意識する機会と時間を増やしていくと、
少しずつ歩き方が身に付いて行き、続けた結果として、腰痛改善や姿勢改善、ヒップアップといったスタイルアップが手に入るはずですよ。