鍛える前に動作パターンの修正 #23

関節をいじめない

 

「膝が痛い!」

と駆け込んできたお客様がいらした時に、

ストレッチを施してから動かし方を指導したら痛みが無くなったのですが、

 

なぜ痛みが解消されたのか?

 

そのお客様は、膝が内側に倒れてしまう動きの「癖」をお持ちだったのですが、膝を真っ直ぐに向くように「動きのパターン」を修正した事で改善が見られました。

 

健康に人一倍気をつけていらっしゃる方で、1日1万歩は歩いて、週3回以上の筋トレを欠かさず行っているのですが、

膝を痛めてしまう動かし方でこれだけのストレスを膝にかけてしまい、知らず知らずの内に膝をいじめてしまった事が、痛みの発症に繋がった可能性が考えられます。

 

 

身体を変えたいならパターンを変える

 

その痛みは階段の上り下りで特に感じるとの事でした。

動きを見ると、前述の通り足が床に接地すると膝が内側に倒れる動かし方をされていました。

脚のアライメント(骨の配列)も膝は内側を向き、爪先は外に向いていて、膝が内側に倒れやすい状態です。

 

女性に多く見られるアライメントの傾向ですが、このような場合、骨盤の横と腿の外側が張っていて、股関節が外旋(外回し)しにくくなっているので、膝が内側に倒れやすい要因にもなっています。

 

また、腿の外側の組織は、膝にも付着するのでここが硬ければ膝の動きを制限してしまいます。

 

上記のお客様も漏れずにこの状態になっていて、まずはこれらの組織(筋肉・筋膜)の張りをストレッチで緩和させていきました。

 

すると、引っかかっていた股関節の動きが戻ってきたので、最後に動きのパターン修正の指導をしました。

 

階段の上り方の指導をしたのですが、トレーニングで言えば、ステップアップという種目です。

 

お伝えしたのは1つだけ。

 

膝を真っ直ぐ正面に向け続ける事!

特に立ち上がる瞬間!

 

この時に身体に起こっている事は、股関節の外転・外旋という動きでお尻を使って、膝の内側に倒れる動きを制御して、膝だけではなく、股関節も使って階段を上るパターンの学習が行われています。

 

 

焦らず根気よく続ける

 

この動きで階段を上ると膝の痛みは無くなっていました。

 

ただし、この時間だけの学習では、すぐに元の動きに戻ってしまうので、日常でも日々動かし方を意識しておく事が大切です。

 

今までの癖を違う癖に変えていく作業ですから、ある程度の時間がかかります。

 

1日でも早く身体に良い動作パターンに変更するには、根気よく動作を意識して動かし続ける事が重要で、避けては通れない道です。

 

痛みなく心地良く動ける身体にする為には、粘り強く丁寧に、健康的な動作パターンを続けていく事をおススメしますよ。

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