ウェイトがなくても拮抗トレーニングで鍛えられる #158

拮抗させて身体を支えている

 

地球上にいる以上、常に重力の影響を身体は受けています。

 

その重力に負けないように全身の筋肉が力を発揮して、地面に伝え姿勢を保ち立っていられます。

 

その時、一方の筋肉が働き、反対の筋肉が緩んでいるなら関節が動き、重心位置が変化して身体は移動してしまいます。

 

身体を動かす時はこれで良いのですが、

その位置に留まりたい場合は、反対の筋肉も働いて力を拮抗させないと安定させられません。

また、この拮抗する力のバランスが崩れると、腰痛のような症状も起こります。

 

腰部は前面の腹筋と後面の腰の筋肉が拮抗して腰椎のポジションを保っています。

 

もし腰の筋肉の力が強まれば腰の反り、椎間関節や腰の筋肉の圧迫が強まり、交感神経亢進による過緊張、血行不良で発痛物質の滞留による痛みが起こる可能性があり、

身体のバランスが崩れ、不調を招きます。

 

 

 

機能不全をなくす

 

このような姿勢、身体の使い方が定着すると、腹筋に力を入れにくくなります。

 

バランスが崩れて身体を支えようとしても、腹筋の反応が遅れ力が入らず、他の部位でカバーしなくてはならないので、腰や膝の負担が増えます。

 

もしかしたら、ギックリ腰が起こるかも知れません。

 

そうならない為には、腹筋の機能を回復させる必要があります。

 

腹筋だけでなく、拮抗する腰の筋肉の緊張を取り、且つ、適度に力が入る状態にします。

 

これが腹圧が入る状態となる訳ですが、これを意図的に作り出すには、

脊柱、肩甲骨、肋骨、骨盤のポジションが重要になります。

 

その為に、硬い筋肉は柔らかく、弱い筋肉は強くさせるように、機能を高めるステップを踏まなくてはなりません。

 

 

 

バランスを整える

 

力を入れたい筋肉に適切に力を発揮させられれば、姿勢はキレイに保たれます。

 

これを実現する為のヒントが、筋力の拮抗です。

 

脚を真っ直ぐにしたいのであれば、お尻と内腿の力の拮抗が必要です。

 

例えば、仰向けでお尻を上げたブリッジをして、お尻を締めながら膝が離れないようにくっつける。

 

お尻の筋肉は膝を外に動かし、内腿は膝を内側に動かします。

 

この動きを拮抗させるようにどんどんお尻と内腿に力を入れていきます。

 

これだけでかなりキツイです。

 

お尻の負荷は内腿が、内腿の負荷はお尻が担っていて、拮抗している状態です。

 

体幹であれば、スクワットの場合、

 

頭から骨盤までが一直線で動作中動かさないようにします。

 

その為に、肋骨と骨盤が正対するように位置させたいので、肋骨が下を向いた状態にします。

 

その為には、アゴを引いて胸を張らないようにします。

 

この姿勢で下肢に力を入れると腹圧が入り、腹筋と腰の筋肉が働きます。

 

このように姿勢や力のバランスを考慮してトレーニングを行うと、重いウェイトがなくても、筋肉の拮抗する力によって負荷が入ります。

 

特に普段使い辛くなっている筋肉を動かすと、緩んでいる筋肉が刺激され、引き締まっていきます。

 

筋肉の拮抗を意識してトレーニングしてみると、身体のバランスが整う一助になると思いますよ。

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