トレーニング種目ではなく関節運動に着目する #114

目的から逆算する

 

身体作りをする為にトレーニングをする際、胸を鍛えたいのでベンチプレス。脚を鍛えたいのでスクワット。

 

このように、鍛えたい部位に対するトレーニング種目を決めて、トレーニングを始める事が多いと思います。

 

これ自体は間違っているわけではなく、その種目を行えば確かに狙った部位を鍛える事は出来ます。

 

ですが、その筋肉を鍛えようと思ったきっかけがあり、目的達成に至るまでの効果を得られるかは、ターゲット部位の種目、その形を行うだけでは難しいです。

 

胸を鍛えたいのはバストアップしたいからであれば、

 

選択種目がベンチプレスで良いけど、

 

「バストアップの為のベンチプレス」をしなきゃ目的は達成されません。

 

バストアップだから胸を鍛える。

 

のではなく、

 

バストアップするにはどのような姿勢で、どこに筋肉が付けば達成されるのかを考えてみて、

結果(目的)から逆算して種目を選ぶ事が、身体作りを成功させるには大事です。

 

 

種目は考慮した結果

 

では、バストアップの姿勢を作るには何が必要かと言うと、

 

肋骨を上向きにする事です。

 

肋骨、胸郭の形状は胸骨の下端が斜め下前方を向く配置になっているので、そもそも上向きですが、

胸椎屈曲角度が大きくなって背中が丸くなれば、下を向いていきます。

 

下を向くような姿勢でベンチプレスをしても大胸筋は発達するかも知れませんが、胸が下を向くので、その付いた筋肉分のボリューム感は見た目上感じないはずですから、

 

ベンチプレスをしてもバストアップしなかった事になります。

 

肋骨が上を向くには、胸椎進展位を維持出来るようなトレーニングが必要となるので、

胸椎進展位をキープするエクササイズは何かと考えると、

ベンチプレスで背中のアーチを保つ方法を取ると狙った効果が得られるだろうと仮説を立てて、

実際に行ってみて効果をチェックしてみる。

 

その結果、胸椎周りの筋肉の使用感を感じられ胸椎進展方法の可動域の拡がりを得られるなら成功となり、

 

その方法でベンチプレスを行えば目的達成に近づく事が分かります。

 

このように、種目が先行するのではなく、何をしたいのかから考えると、答えが出てきます。

 

 

 

関節運動を意識する

 

胸椎進展と言いましたが、トレーニングする時はこのような関節運動を意識して行う事が身体作りを成功させる近道と考えています。

 

バストアップの為のベンチプレスであれば、

 

股関節は外転外旋進展位をとりお尻の力で骨盤-腰椎が過進展するのを防ぎ、

肩甲骨は下制内転位をとる事で胸椎進展を促し、

肩関節は外旋位を保つ事で肩甲骨の後傾を維持させ、

肩甲骨の下制内転・胸椎進展位をサポートします。

頚椎は屈曲位を保つ事で胸椎進展維持と腰椎過進展防止を防ぎます。

 

これら全ての関節運動をセット中終始意識して、フォームを保ちながら動作を完遂する事で、その種目で狙った効果が得られる事になります。

 

意識を一つでも怠ると、ただのベンチプレスになり、

 

バストアップの為のベンチプレス

であれば、

 

バストアップという目的から外れて、狙った効果は得られない事になります。

 

トレーニングは関節運動に着目して行う事が少し難しいのですが、

 

身体作りの早道になるので、是非取り組んでみてください。

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