動かさない事を意識すると身体のバランスが整う #289

支点を安定させる

 

人間の身体はテコの原理で動いているので、支点・力点・作用点があります。

 

そして、この支点が安定しなければ、力点も作用点も不安定になり、力を上手く発揮する事が出来なくなります。

 

そうなると、力が弱くなるので、ターゲット筋への負荷は軽くなり、トレーニング効果は下がります。

また、不安定な状態でなんとか動作を完遂しようと身体はするので、

余計な筋肉を使ったり、無理のある関節のポジションで動くことになり、

 

筋肉の凝り・張りや、怪我につながる可能性もあります。

 

トレーニングをする時は、

メインで鍛えたい筋肉、ターゲット筋が作用する関節(支点)が安定したポジションにあるようにする事が、

 

怪我なく安全に効果を引き出す為のキーポイントになります。

 

 

腕・脚で頑張らない

この支点を意識しないで行う動かし方が、腕や脚で頑張るやり方です。

 

具体的には、

 

肘・膝の曲げ伸ばしが先行した動かし方です。

 

例えば、

 

背中のトレーニングのローイングなら、ダンベルやバーベルを持ち上げようとして肘を曲げる。

 

スクワットなら、膝から曲げて膝を伸ばす方法で行う。

 

このような身体の末端を中心とした動かし方をすると、

身体の中心部分が安定する前に腕・脚が動くので、体幹がグラグラのままウェイトを動かそうとしますから、

 

重心が不安定で身体はバラバラな動きになります。

 

そうすると、バランスを崩して転倒を回避するために、全身の力みが起こります。

 

そうなると、首や腰の緊張は高まり、トレーニングをしても肩こりや腰痛が改善しない状態になってしまう可能性が出てきます。

 

 

体幹を働かせる

そうならない為に有効なのが、体幹を先に安定させる事。

 

ローイングであれば、肩甲骨から動かして結果的にウェイトが引かれるように行う。

 

スクワットでは、股関節を曲げてしゃがみ、股関節が伸びるように立ち上がります。

 

このように体幹に近い関節から動かそうとすると、

 

肩甲骨なら、背中の筋肉が働いて背骨が安定してバランスが保てるし、

股関節なら、お腹や腰の筋肉が働いて骨盤・腰椎が安定してバランスが良い状態になります。

 

そうすると、重心が安定するので、ターゲット筋は安心して力を出せるので、

大きな負荷に対しても安全に身体を動かす事が出来ます。

 

そして、体幹と四肢の筋肉が協調して働いていますので、

それぞれの筋肉が適度に鍛えられて、筋肉の発達具合や左右差が整ってくるはずです。

 

トレーニングはウェイトを強く大きく動かす前に、体幹を安定させる事を意識すると、

身体のバランスが改善していきますよ。

 

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