何もしなければ筋肉は減少する
人生100年時代と言われ、日本の平均寿命は90歳に迫る程伸び、65歳まで生きればその後90歳まで生きる確率は、女性では2人に1人であるそうです。
しかし、90歳近く生きても、日常生活を支障なく過ごせる健康寿命は、平均寿命の約10年マイナスとなっています。
2021年現在は、男性72.6歳、女性75.5歳。
この歳までは何とか自立した生活が出来ると言う事でしょう。
しかし、人生の終盤の10年間、人の助けを借りなくては生活ができないと言うのは、
ご本人が1番辛い思いをするのではないでしょうか?
私自身、その事を想像すると不安で頭がいっぱいになり、何としてでも亡くなるその日まで元気でいたいと強く思います。
(ちなみに私(木島)は、一生現役、少なくとも90歳までは働き続ける事を人生の目標に掲げており、
その為、パーソナルトレーナーという職業は天職であると感じています。)
では、なぜ自立した生活が出来なくなるかと言うと、様々な要因があるのでしょうが、
筋肉量低下による体力の低下で、日常生活動作が自分の身体では困難になる事が挙げられます。
サルコペニアやフレイルといった状態で、社会問題にもなっています。
早めに運動を習慣化する
筋肉量は、40代をピークに60代に入ると急激に減少していきます。
20歳と80歳を比較してみると、約10%減少するようです。
部位別では、下肢が最も減少し、上肢、体幹の順で減少率が下がります。
しかし、筋肉量が減少すると言っても、フィットネスクラブに行けば、筋肉隆々のシニアの方々がたくさんおられます。
お客様には、70代80代の方も多数いらっしゃいますが、
皆さん元気に、筋トレやスタジオレッスンに励んでいます。
高齢でもどうしてトレーニングを楽しそうに出来ているかと言うと、
ずっと運動を続けているからです。
10年20年、それ以上の期間、運動されてきているので、トレーニングが習慣化されていますから、
身体を動かす事が当たり前なので、億劫で面倒なはずのトレーニングが、自然に出来ています。
結果として、世間一般には健康寿命が終わろうとしている歳でも、変わらず身体を動かす事が出来ています。
過負荷が必要
このような方々は、聞くと、遅くとも60代からトレーニングを始めていらっしゃいます。
まだ身体が自由に動くうちからトレーニングを始めて、体力を保つ行動のスタートを切っていました。
筋肉量が減り、身体も固まり、骨も脆くなってからでは、
トレーニングの進行が遅くなってしまいます。
トレーニングで効果を出すには、過負荷を身体にかけなくてはいけません。
ただ平坦な道を歩いているだけでは、衰えやすい下肢筋肉の強化には繋がらず、
スクワットのような過負荷をかけられる運動をする事が有効です。
また、いくつになってからでも筋肉は増量するようですので、
身体が不自由なく動けるうちにトレーニングで筋肉を鍛えて、
そして、トレーニングを続けられるように、トレーニングの方法を覚えておく事が大切です。
この事は、それを身を持って持って体現されている、お客様を見ればよく分かります。
ウェイトを担いだり、持ったりしてスクワットをしたり、
ウェイトマシンでしっかり負荷をかけてトレーニングをされています。
やっぱり健康寿命の延伸には、トレーニングの習慣化が必要ですね。