姿勢はネジが緩めば崩れてしまう #112

ネジと工具

 

猫背や反り腰、O脚、ストレートネックなど、不良姿勢による身体の不調やスタイルにお悩みの方は多いと思います。

 

不良姿勢は正常な姿勢ではないという事ですから、身体を支える仕組みが変わり、身体の機能が正常に働く事へも影響して、

 

骨格構造上の変化や筋機能、代謝の低下を起こし、障害を受ける確率を高めてしまう可能性も考えられます。

 

ですから、スタイルアップや障害予防の為に姿勢改善を含んだ身体作りは、一生涯定期的に行う必要があると感じています。

 

最近お客様から聞いた話ですが、

 

お知り合いの高齢者施設で働く方が、サポートを必要としているご高齢者の方が

 

「悔しい。なんでこうなってしまったんだろう。」

 

と漏らしていたのを聞いたそうです。

 

このお話を聞いて、元気なうちから身体の機能を保つ身体作りを続ける事の重要性を、改めて強く感じました。

 

たくさんの方が人生の後半でも、笑顔で健康に生活を送る事への貢献をしたい。

 

この想いをまた強くさせられた一件でした。

 

 

姿勢の話に戻りますと、

腕と脚の位置を適正に保つ為に、体幹に繋ぐ役割を担っているのが、肩と股関節です。

 

しかし、肩と股関節は可動域の大きい可動性の関節です。

 

自由度が大きくグルグル動く事で、様々な動きが可能となり色々な運動が出来るし、多様な肢位によって行動範囲が広げられ生活の自由が得られます。

 

ですが、関節の軸が安定しないと関節内の動きが不良となり可動域の制限がかかると、障害を起こしたり、姿勢の崩れを招きます。

 

軸を安定させるには、股関節であれば、受け皿の骨盤に大腿骨が適切に引きつけられている必要があります。

 

ドアであれば、蝶番のネジが緩んでいれば、グラグラとドアが動いてピッタリと閉まらなくなったりしてしまいます。

 

股関節も同じように股関節と言うネジの締まりが悪ければ、グラグラと骨盤から上が動いてしまうので、股関節本来の働きが出来ず、身体全体に大きな影響を与えてしまいます。

 

そのネジを締める役割を持つのが、股関節の深層外旋筋です。

 

これがネジを締める工具の役割を持ちます。

 

 

ネジを締める

 

その深層外旋筋ですが、主な機能は股関節の外旋です。

 

股関節を外に回すのですが、分かりやすい例で言うと、

お尻を締めるのがこれに当たります。

 

まさにネジを締めるが如くです。

 

この機能によって大腿骨が骨盤に固定され、稼働範囲の大きな股関節を安定させてくれます。

 

ですが、内股やガニ股になると深層外旋筋の位置関係が悪くなり、機能を発揮出来なくなります。

 

なので、機能回復させるにはお尻を締めるような股関節外旋の動きで外旋筋を刺激する事が必要となります。

 

 

脚を真っ直ぐに

 

お尻を締める股関節外旋は、そのまま脚を真っ直ぐにするエクササイズとして使えます。

 

女性で多いXO脚は膝が内を向き、爪先は外を向く形となっていますので、

その方向を一致させる為に、立位で足部を固定したままお尻を締めて股関節を外旋させれば、

 

膝は外を向き爪先と同じ方向を向きます。

 

股関節外旋させれば、骨盤後傾を伴うので反り腰の改善や、腰椎位置の後方移動により、

そのカウンターとして胸椎伸展が起こるので、猫背やストレートネック改善にも効果的です。

 

○お尻のたるみが気になる。

○内股、O脚が気になる。

 

こんな方は、股関節の外旋筋が弱っているかも知れませんので、

 

お尻を締めて股関節のネジを締め直してみると、

姿勢改善につながると思いますよ。

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