力は入れるのではなく反応させる #154

力が入らない理由

 

「スクワットをしてもお尻に効かない」

 

「力が入っているか分からない」

 

と言う方は一定数いらっしゃいます。

 

この理由は、

 

母指球で床を押している。

膝を伸ばす事が優位で立ち上がっている。

腰を反って上体を起こして立ち上がっている。

 

これらが考えられます。

お尻の筋肉は収縮させると、股関節の伸展・外旋が主な機能です。

 

この方向に股関節が動こうとしないとお尻の筋肉は働きません。

 

上記の動作を行うと、この股関節の動きと逆の動きをしてしまうので、お尻に力が入る感覚は得られないです。

 

また、力は入っているけど、その求める感覚が大きすぎて、小さな反応を感じられていないケースもあります。

 

この場合は、期待値と現状のギャップが大きすぎて目の前にある物が目に入っていない状態ですから、

力が入っている事の確認作業としてスクワットを再定義してから行うと、筋肉の感度が高まっていきます。

 

 

 

姿勢の維持

 

スクワットの場合、お尻に力を入れようとすると失敗する事が多いです。

 

その方法でお尻の感覚が得られない事はありませんが難易度が高くなります。

 

床を押そうとしても膝に力が入り過ぎて、股関節が動かない事になりやすいです。

 

なぜかと言うと、姿勢が崩れてしまって、お尻に力が入るポジションにしていたのに、動き出した瞬間崩れてしまうので、お尻に力が入る条件が失われ、力が入らなくなります。

 

スクワットは、しゃがんだ最下点、ボトムポジションから立ち上がる切り返し局面で姿勢が崩れやすいです。

 

この切り返し時に姿勢を崩さないように、股関節を爪先方向と一致させる為に広げ、腰が反らないように顎を軽く引き、腹圧が抜けないように肋骨を下げて、この姿勢を崩さないように立ち上がります。

 

筋肉が反応しやすい骨のポジションにしてあげないと、思い通りに力を入れる事は困難です。

 

 

 

体重を乗せる箇所

 

そして、お尻を使う時に大事な事が、踵に体重を乗せる事です。

 

ここで言う踵は、踵全体です。

 

足部の後ろ半分、足首の下全体といった部位です。

 

爪先が浮いてしまうほど、後ろに荷重してはいけません。

 

この踵全体に体重を乗せさえすると、股関節は外旋して安定し、お尻が上がるように立ち上がれば、お尻の筋肉はずっと反応しっぱなしになります。

 

スクワットは身体を支えるトレーニングです。

(木島の捉え方)

 

歩行時は踵が床に着くと股関節は外旋方向に力を出して、身体が潰れないように股関節を安定させて身体を支えます。

 

同様にスクワットでも踵に体重を乗せ続けると、お尻の筋肉が反応して力を発揮してくれます。

 

筋肉は力を入れやすい、姿勢や力を加える箇所がありますので、

無理矢理動かそうとしなくても、その条件を満たしてあげれば、しっかりと働いてくれます。

 

筋肉も労働環境の整備をしてあげないと生産性が落ちます。

 

やはりトレーニングはフォームを徹底的に意識して行うと、身体にポジティブな反応が起こりますよ。

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