バランスを保つには力のベクトルを考える #51

なぜバランスを崩すのか?

 

立位でのエクササイズでは、バランスを保つ能力が要求されます。

 

スクワットのような両側性のエクササイズであっても、前後のバランスを取らなければ倒れてしまうし、何か重りを扱えば重心位置が変わるので、更にバランスを崩しやすくなります。

 

片側性のエクササイズになれば尚更バランス力が必要です。

 

なぜバランスが崩れるかと言えば、支持基底面が狭くなる事が挙げられます。

 

バランスを保ちやすい条件として、

○支持基底面が広い

○重心位置が低い

○重い

があります。

 

立つと支持基底面と重心位置がバランスを保つのに不利な条件となります。

 

片脚になれば、一足分の支持基底面しかないし、重心位置も上がるので、更に不利になります。

(だからこそ、片側性のエクササイズはバランスのトレーニングになるわけですね。)

 

 

力の大きい方へ向かう

バランスを保ちやすくする条件として「重い」がありました。

 

例えば、その場所から動かさないようにするには重ければ動かしづらくなります。

100kgと10kgでは、100kgの方が重いので真下に向かう力が強くなり、横から押しても100kgの方が強ければその場所に止まります。

 

この事から、バランスを保つには、力の方向と強さが下方向に寄っていれば、その場所にい続けられる可能性が高まります。

 

 

荷重点を一定にする

 

片側性のエクササイズ、スプリットスクワットであれば、

バランスを保ち続けるには、上記条件に当てはめると、

前脚の踵に体重を乗せ続けると上手くいきます。

 

スプリットスタンスは支持基底面が縦長なので、横方向の力に弱いので横にブレやすいです。

横方向の力が強まればすぐにバランスを崩すので、下方向の力を圧倒的に強くしなくてはいけません。

 

且つ、横に少しでも力が向けばグラつくので、下方向に持続的に力を加え続けないと安定して重心の上下動が出来ず、すぐにバランスが取れなくなります。

 

その為に、足裏、踵の荷重点(作用点)をズラしてはいけません。

 

力の3要素を考慮するのですが、

(力の3要素:方向、大きさ、作用点)

 

荷重点と力の方向を一定にして、力の大きさをなるべく大きくする為に、体重を前脚踵に乗せ続けると力のベクトルは常に下方向、反力として上方向になるので、安定してスクワット動作が出来ます。

 

バランスが崩れやすい場合は、力のベクトルを含めた、力の3要素を考慮すると改善出来ますよ。

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