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深くしゃがまない
何でも方法に目が行き過ぎると、目的を見失う事があります。
トレーニングもその傾向があります。
良くある例として3例の話をします。
まずは、
スクワットは深くしゃがんだ方が良い。
これについてですが、
最大可動域で行った方が筋力、筋肥大において効果的だし、関節可動域も拡がります。
なので、スクワットで深くしゃがむ事は悪い事ではありません。
しかし、深くしゃがむ事が一人歩きしていて、最大可動域を考えずに行なっている事が多いです。
ちなみに最大可動域は参考可動域ではなく、ご自身の「今」の最大可動域です。
身体が硬い方や動作エラーが起こってしまう方が、参考可動域や教科書に載っているフルスクワットまでしゃがめば、
フォームを崩してしまいトレーニング効果が得られません。
スクワットで臀筋やハムストリングス、内転筋を鍛えたいのに、ボトムポジションで骨盤後傾位に動いてしまうなら、目的とズレてしまいます。
骨盤前傾が保てて、狙った筋肉の軽いストレッチを感じる位置までしゃがむのが、スクワットを効果的に行う為のヒントです。
お腹に力を入れない
トレーニング指導で、
「お腹に力を入れて」
と言われたり、聞いたりする事があると思います。
これは、ケースバイケースです。
腹筋に意識的に力を入れないと、腰椎が過剰に動いてしまう場合は力を入れます。
ただし、これは限定的で、腹筋のトレーニングの時くらいです。
スクワットやベンチプレスでは、お腹に力を入れる必要はありません。
お腹に勝手に力が入る姿勢で行う事が大事です。
四肢が動く時は四肢の前にお腹に力が入るのが身体の仕組みです。
なので、意識的に腹筋に力を入れるのではなく、勝手に力が入るポジションに、誘導するような姿勢をとる事が重要です。
それは、下位肋骨が閉じて下を向き、骨盤はニュートラルで、肋骨と骨盤が向き合うポジションとなります。
このポジションでスクワットをすれば勝手にお腹に力が入ります。
重くしない
何かとウェイトを上げて重くしようとする方を見かけますが、
ウェイトを上げる前提は、正しいフォームで行えている事です。
フォームを崩しているのは、ウェイトを扱っている事になりません。
トレーニングでは、乗車出来る目的地に向かう路線は一つだけです。
他の路線に乗れば、違う場所に連れて行かれるか、脱線事故を起こします。
(効果を得られずケガもすると言う事)
正しいフォームを毎回正確に繰り返すと言う事ですが、
そうしないと、狙った筋肉の成長が測れません。
フォームを崩してウェイトを持ち上げたとしても、鍛えたい筋肉以外も使われているので、
何の為のトレーニングなのか分からなくなるはずです。
リフティングのパフォーマンスではなく、そのプロセスに集中した方が、
思い通りの身体になるはずですよ。